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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第百話 白銀龍と黒龍

 ついに明かされたシエルとシアの正体。


 白銀龍と黒龍。


 伝承に語られる存在が、研究所の黒幕へ牙を向けます。

 『これ以上好きにはさせないわ』


 白銀龍の声が夜空へ響く。


 その瞬間巨大な翼が羽ばたいた。



 ドォォォォォォン!!



 衝撃波。


 大気が震える。


 地面が砕ける。


「おぉ……」


 ユウトが思わず声を漏らした。


「シエルってあんなだったのか」


「今さらっすか」


 黒龍の姿のままシアが呆れる。


「いや初見だぞ!普通驚くだろ」


「それもそうっすね」


 レオンはまだ固まっていた。


「えっ……」


 まだ言っていた。


 黒幕は二体の竜を見上げる。


 その瞳は歓喜に満ちていた。


「素晴らしい!素晴らしいぞ!やはり私の研究は正しかった!」


『違う』


 シエルの声が響く。


『お前は何も理解していない』


 次の瞬間


 白銀の光が夜空を裂いた。



 ブレス。



 圧縮された魔力の奔流。


 黒幕へ直撃する。



 ドゴォォォォォォォン!!



 大地が爆ぜた


 巨大な爆発


 土煙が舞い上がる


「やったっすか?」


『その台詞は駄目よ』


 シエルが即答した。


 案の定だった。


 土煙の中。


 黒い影が立ち上がる。


「素晴らしい……」


 まだ生きている。


 しかも笑っている。


「やっぱり駄目だったっす」


 シアが呟く。


 そして今度は黒龍が動いた。


 漆黒の巨体が夜空を駆ける。


 圧倒的な速度。


 巨大な爪が振り下ろされた。



 ガァァァァァン!!



 黒幕の身体が地面へ叩き込まれる。


 さらに


 追撃


 追撃


 追撃


 大地が次々と陥没する。


「強っ……」


 ユウトが引いていた。


 レオンも頷く。


「これは現実なのか……」


 ようやく復活した。


 しかし黒幕は倒れない。


 何度砕かれても。


 何度潰されても。


 黒い霧が傷を再生していく。


『面倒ね』『面倒っすね』


 二体の竜が同時に呟いた。


 そして黒幕は笑った。


「素晴らしい」


「本当に素晴らしい」


 その身体が再び膨張する


 黒い霧が暴走する


 翼がさらに巨大化する


 角が伸びる


 増殖した腕がさらに増える


 夜空が黒く染まっていく


「おい……」


 ユウトの顔色が変わった。


「また変身するのか?」


 黒幕は笑う。


「ようやく」


「ようやく見えてきました」


 その声にシエルとシアの表情が険しくなる。


「完成形が」


 黒い霧が空を覆う戦場にかつてない圧力が満ち始めた。

 第百話をお読みいただきありがとうございました!


 ついに到達した第百話。


 ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。


 そしてシエルとシアの正体も明らかになりました。


 白銀龍と黒龍という圧倒的な力を前にしても、黒幕はなお進化を続けようとしています。


 研究所編もいよいよ佳境。


 最後までお付き合いいただければ嬉しいです。


 それではまた次回!

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