422.第七都市の聖騎士団
ミュスなんて、所詮ネズミさ……ってことで俺は今アランブレの神殿に来ております。
俺たちの行動が正しいか確信が持てず、ソーダに確認に行けと言われた。
アランブレの神殿は久しぶりだ。相変わらず青い目がぼんやりと光った立派な獅子の彫像があった。
NPCのみなさんがお祈りしている横で俺もお祈りの体勢をとる。片膝突いて、両手を握りしめて。
獅子座の神様、いかがでしょうか!
『我が加護を受けし者よ、よくやった』
少し間が開いたが、例の、今、貴方の頭の中に直接語りかけています、をやられた。
突然無理やりパーティーチャットのような扱いなのだ。
俺はそこに向かってお返事をする。
『ミュスの王を倒しました。これでしばらくは安全ですか?』
『そうだな、しばらくは……しかしやつらは決していなくなることはない。今後も精進せよ……』
『任せてください! ミュスは俺の敵!』
仇敵ですよ。
セツナ:
獅子座の神様から褒められた。
ソーダ:
てことは大行進来なさそう?
セツナ:
しばらくは、だって。定期的にやらないとダメかもね。
下水道開けたら難易度増しちゃったかな。
下水道マップをまだ出してないサーバーは、頑張ってミュス大行進でミュス王倒して、みたいな? あり得る。
なんてことを思っていたら、運営から告知があったらしい。
全サーバーで地下下水道マップを開放。さらに奥まで繋がったとか。
事前開放していたサーバーでは地下下水道マップのドロップ率が五倍になるとか。大盤振る舞い……ミュスの尻尾ですけど?
ソーダ:
違うだろ。
ミュス王を狙えってことだよ。
セツナ:
えー、でもあいつ、あの気持ち悪い歯とか爪とかだけだよ?
ミュス王の宝珠ってミュス集めるだけだけど、そんな必要?
ピロリ:
そうね……奥も繋がったってあるし、もしかしたらそっちのマップに新モブでるのかも?
半蔵門線:
そのうちではなく、もういるかもしれないでござるね。
柚子:
そんなことより、紙切れじゃよ!! 謎の紙切れもドロップ五倍じゃあ!
あ……それか。
親衛隊大歓喜だな。
ピロリ:
行ってみる?
ソーダ:
んんー、まあ別にいいけど。
案山子:
俺っちちょっと第七都市で師匠の試験受けるから行けないッ!
柚子:
私もそろそろ……香水瓶を作っておかないとまたギリギリになっちゃうのじゃ。
貴族相手の納期は厳しそう。
ピロリ:
それじゃあまた仕切り直しかしらね。私がとりあえず確認してくるわ~!
八海山行くわよー♪
当然のように連れて行かれるが、そこ二人、なんだかんだで仲良く狩ってるんだよね。
ピロリ:
セツナくんも行く?
セツナ:
あ、俺そろそろ第七都市の聖騎士の人に細剣の聖属性専用スキル教えてもらおうかと思って。
これからアポイントメントを取ります。
そのために残りのソウトゥースオークの実をお菓子に変えようと思います。あとちょっと残ってる。なんならこの間のお菓子屋さんでもいいかなって。
ログインしたらクランハウス。俺の二段ベッドだ。
お金を貯めたら部屋の拡張をしようか。それで新しいソファを新調するのもいいな。などとつい考えてしまう。
すでに5000万シェルはあるのだが、この間みたいなことにならないように、これは置いておくお金にすることにした。
何か買うなら新しく稼いでからだ。
またちょっと金儲け目当てに何かするかな。ヴァージルを誘えばレインボータートルエッグで一発だが……それもなあと思う。
いや、そんなことを言っている場合ではないのか? 金はあっても困らない精神でヴァージルを利用させてもらうべきか。
そういえば……この間アンジェリーナさんに会ってから話していない。
もし影でこっそりアンジェリーナさんからのアクションなんかがあったら、もう、絆解消ですよっ!! やっぱりちょっと確かめよう。
とはいえ、まずは聖属性のスキルだ。
聖騎士の詰め所もどこの街も大して変わらない。神殿横の建物がそうだ。一見神殿の続きのように見えるが、柵と門がある。そして年若い聖騎士が門番をしているのだ。
「こんにちは、この手紙をメイリアさんにお渡し願えませんか? 紹介状です」
「紹介状……わかりました。少々お待ちを……ん? もしや聖地で試合に出ていた人か」
「あ、はいそうです。わりとすぐ負けちゃいましたけど。セツナと言います」
「ヴァージル様のご友人だとか。どうぞお入りください。案内いたしましょう」
扱いがよすぎるだろ!
まあ、ヴァージル無双してたからな……。
おかげで顔パスまできたよ。
案内されたのは敷地内の訓練場だ。みんなエルフだった。やっぱりエルフの土地だからな。というわけで色素薄めの美男美女が多い。ただ、髪色が普通金髪が色が濃くなると茶色オレンジ色に寄っていくと思うのだが、黄緑色になっている。完全に黄緑ではないが、色が濃くなると緑が入ってくるようだ。ちょっと面白い。
「メイリア! お客様だ」
呼び捨てと言うことは、階級的にそこまで上じゃないってことかな?
聖騎士、女性も結構いるのだ。イェーメールは男ばかりだったけど。たぶんヴァージルのせい。俺が勝手にそう思ってる。
呼ばれたポニーテールのエルフが首を少し傾げながらやってきた。黄緑みの強い金髪のお姉さんだ。瞳は緑。美人だな。アンジェリーナさんには負けるけど。
「紹介状があるそうだ」
そう言って門番の騎士が渡してくれた。彼女は俺の顔を見ながら手紙を開いて読む。
「まあ、賢者様のところに……」
「あ、はい。ご縁があって」
「聖属性の細剣専用スキルね……いいわよ。賢者様にお会いしにいけるくらいの力量はあるってことでしょう?」
そう言って俺を上から下までじろじろと見る。
反対に俺がそれやったら絶対怒られるやつだ。
「メイリア、彼はほら、聖地で試合に出ていた来訪者だよ。ヴァージル団長殿のご友人の」
「あ、ああ! 第七都市を勝利に導いた彼らね!」
彼女の言葉に周りで訓練していた人たちも何事だと集まってきた。
「おお、おかげで次まで俺たちは鼻高々だよ」
「しばらく第七都市優位は変わらない」
「なに、細剣か。メイリアは名手だからな。存分に技を盗むといい」
一気に態度が軟化した。
ありがたい。そりゃ、クランハウスが割引になるはずだ。
俺は深々と頭を下げてお願いした。
「聖属性のスキルを教えてください」
メイリアはもちろんと頷いた。
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誤字脱字報告も助かります。
聖スキルゲットしにいきますよ〜
書き方が悪かったかな。
今後も更新は日曜日確約、20話以上ストックができたらそれ以降ところてん押し出し方式で。
まあ、できるだけ、日月火の週三回を目指してます!!
花粉の気配が消えつつある!!
そしていきなりの夏。あつい!!




