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鏡魔法で成り上がれ!〜役に立たないといわれた鏡魔法はなんでもコピーできるチートでした〜  作者: 〜蒼〜
第五章 貴族学院

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84.的当て

ちょい長めです。

あれから数日が経ち、遂に実技の授業が始まった。

未だにメモからの応答はないが、今日までレミーに頼み込み、必死に魔法について復習したおかげで知識は平均ちょい下くらいには追いついたと思っている。


「はぁい、今日は初めての実技です。

 とりあえず最初はみんなの実力を改めて測るために、一番基礎的である訓練法の的当てをやってもらいまぁす。」


的当ては名前の通り、決まった距離から魔鉄で出来た再生する的を撃ち抜く訓練法だ。

時間を定めたり競争形式にしたりと色々方法はあるが、今回は決まった距離から魔法を当てる一番基礎的な形でやるようだ。


「じゃあ属性ごとに集まってねぇ。

 水属性はあっちで、風属性はあっちで、火属性は……」


僕は2属性持ちの設定で通しているので火属性と風属性のどちらかに行けば良いのだが、今回はレミーの魔法が見たいので風属性の方に集まった。


「レクト、こっちに来たのね。」

「レミーの魔法は参考になるからね!」


レミーはそれを聞いて少し頬を赤くしたが、すぐに元に戻り、そうえばと僕に問いかけた。


「レクト、今エマ先生が私たちを属性ごとに分けてる理由はわかるわよね?」

「う、うん。確か……属性ごとに得意なことが決まってるからでしょ!」

「正解。チートなしでもこれくらいはわかるようになったのね。」


実はレミーには勉強を教えてもらう過程で、メモのことはぼかしながらになったが完全記憶能力があり、それが今訳あって使えないということを説明している。

それ以降レミーは僕の完全記憶能力––––正しくはメモ––––を"ちーと"と呼ぶようになったのだが、まだ意味は教えてもらえていない。


「じゃあどの属性が何が得意なのかもわかるわよね?」

「えーっと、それは……?」


僕が答えられないのを察したのか、レミーは呆れたようにため息を吐く。


「後で聞くから今回こそはちゃんと覚えなさいよ。

 風属性は操作性と射程、火属性は威力と破壊力、水属性は範囲と魔力消費、土属性は強度と自己強化。

 珍しい方の4つは、氷属性は範囲と拘束、光属性は補助と治癒、雷属性は射程と貫通と自己強化と自己強化、闇属性は不明ね。」


やっぱりそれぞれ違う特技があるなぁ、と感心しする反面、やはり雷属性だけ特技が多過ぎるのではないかと疑問を抱いている自分がいる。


「前聞きそびれたけど雷属性だけ得意なことが多すぎない?」

「あぁ、そのことね。

 雷属性を持っていた人は、この国の記録に残っている限りでは、1人しかいないのよ。

 そしてその人が今上げた4つが得意だったから、その4つが雷属性の特技だって言われてるのよ。」

「え、それって特殊魔法じゃ……?」


確かにそれなら理屈は通る。

しかし1人しか記録に残っていないのなら、それは僕と同じ特殊属性なのではないだろうか。


「あぁそれはね、魔法神様が関係しているのよ。」

「魔法神様?それって確か……」

「レクトさん、レミーさん、お喋りはそのくらいにして、的当てをやってもらえませんかぁ。」


そんな言葉が聞こえて周りを見ると、もう他の人は終わったようでこちらに注目している。


「待たせてるみたいだし、話はまた今度ね。

 私から行かせてもらうわよ。」


風属性用の的には障害物が設置されており、それを好きな魔法でかわしながらどれだけ遠くの的に当てられるかが試される。

遠くになっていけば行くほど難易度も上がり、今のところ最高記録は20mらしい。


「では、好きなタイミングでどうぞぉ。」

「それじゃあ、風球(ウインドボール)。」


そう言って放たれた風球(ウインドボール)はまるで生きているかのように障害物をかわして進んでいく。

20mはとうに超え、あっという間に40mへ。

そして50mを超えたあたりで––––魔力制御がブレたのか、それとも面倒になったのかはわからないが––––風球(ウインドボール)が障害物にあたり消滅した。


「56m……歴代10位以内に入るくらい優秀な成績ねぇ。」

「ありがとうございました。

 次はレクト、あなたの番よ。」


前が前だったからかレミーに集まっていた視線が一気にこちらに集まる。


「では最後レクトさん、好きなタイミングでどうぞぉ。」

「よし、いくよ……写鏡(うつしかがみ)!」


映し出すのはレミーと同じ風球(ウインドボール)

日々鍛えてきた魔力制御を最大限まで活用して魔法をコントロールしていく。

そして20mを超え、30mに差し掛かった途端に、突如として魔力制御が乱され始めた。


(っ!この感覚、【踊るピエロ】の団長、クラウンが使ってた霧に似てる……でも、これなら多少は慣れてるよ!)


僕はあの時の感覚を思い出して無理矢理魔力を動かす。

そしてそのまま40、45と進み、遂に50に差し掛かろうとする––––瞬間、風球(ウインドボール)が風船のように弾け飛んだ。


「っ!?……何がおきたの?」

「49m……これも歴代50位には入る良い記録だわぁ。

 でも最後、使った魔法に対して込める魔力量が多すぎて、魔法が消えてしまったのは勿体なかったわねぇ。」

「なるほど……ありがとうございました!」


これまで一つの魔法にあんなに魔力を込めたことがなかったからわからなかったが、どうやら魔法はただ魔力を込まれば威力が上がるというわけではないらしい。


「……魔力制御。約1年でこれって、レクトは化け物かなにかなのかしら。」

「……?」


レミーがこちらを見て何か呟いた気がしたが、結局それがなんだったのか知ることはなかった。




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