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スター・スフィア-異世界冒険はおしゃべり宝石と共に-  作者: 黒河ハル


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第105話:合図

☆間宮 零人sides☆




魔物が入場する門から侵入し、ついに魔物たちが監禁されているエリアまでたどり着いた


道中何人かの警備と戦闘になってしまったが、なんとか騒ぎ出す前に倒すことができた


そんでなんとか牢屋の中へ入ることができたわけだが…蛇女(ラミア)の様子が少し変だ

青白い肌が紅潮して、上だけ見たらまるで人間みたいな…

…ま、今はとにかくコイツらを解放するか



「よし、じゃあお前から解錠するぞ蛇女(ラミア)

うなじのとこに鍵穴あるらしいから、髪どけてくれるか?」


「…あ…」


「どした?」


「い、いえ…!

なんでもないわ…はい、これでいい?」



蛇女(ラミア)はそっぽを向き、後ろの長い髪を2つに分けて前側へ持ってった


長く、細い首に似合わぬ無機質な首輪の枷

鍵穴を探すため冷たい首輪に指を添わせた

指が蛇女(ラミア)の肌にも僅かに触れる


えーと…穴はー…穴…



「はぁぅ……っ!

ちょ…ちょっと…!早く、してよ…!」


「今〝穴〟探してんだって!

ヘンな声出すなよ!」


「はぁ…んん…っ!ンンン…!!」



蛇女(ラミア)は両手で口を押さえ、必死に声を漏らすまいと耐えている


………俺ただ、首輪外してるだけだよね?

なのになんでこんな背徳っつーか、エロいことしてる気分になるんだ?



「ふっふっふ…

蛇女(ラミア)さん、みんながあなたのこと見てるよ?

そんな声出しちゃって…みっともないなぁ」


「…っ!?やぁ…!こんな姿見ないでよぉ…!」


「ちょっとお前ら静かにしてくれない?」



横に居た二ツ犬(オルトロス)が悪ノリして嗜虐的な笑みを2つ浮かべていた

この犬がフレイの言っていたヤツか…

ずいぶんお茶目なワンコだな


…あっ!穴見つけた!

鍵を穴に差し込み右に回すと、ダイヤルがハマった感触が手に伝えられる


カチャリ


「外れた!」


解錠に成功した瞬間、首輪が下にずり落ちた!



「おっと!!」


「キャッ!?」



蛇女(ラミア)の前側へ落ちたため、彼女の身体を引き寄せ、手を伸ばして首輪をキャッチする


あぶな…!!

爆弾に衝撃与えたらヤバかった!



「は、離して…っ!」


「ん…?あ!わりぃ!」



蛇女(ラミア)にモロ抱きついてしまった


身体を離すと、彼女はシュルシュルと俺から離れ、両腕で上半身を抱きながらキッと睨みつけてきた


た、助けたんだからそんな軽蔑したみたいな顔しないでおくれよ…


気を取り直し、尻尾を振りながらお座りをしている2つ首の犬型魔物へ話しかけた



「じゃあ次はお前だな、二ツ犬(オルトロス)

大人しくしててくれよ?」


「うん!

えへへ、ニンゲンの手で触られるの久しぶりだなぁ」



最初の印象通り、やはりお利口さんだ

ジタバタせずジッと解錠の作業が終わるまで、俺に身を委ねている



「情報、ありがとな。

ジョナサンのクソ演説の間になんとか忍び込めた」


「たまたま警備のニンゲンが話してたのを盗み聞きしてただけだよー。

それより魔物(ぼく)たちまだまだ居るけど、アリーナに戻らなくても大丈夫?」



辺りを見回すと、たしかにスゴい数だ

1匹1匹解錠してるとかなり時間がかかってしまうかも



「どっちみちお前らを解放して力を借りないと、俺の仲間を助けられないからな。

なるべく急いで首輪を外すよ」


「ああ、そっか。

レイトくんのお仲間さんは〝あそこ〟だもんね」


「ああ。

〝あそこ〟を破壊する為にはどうしても火力がいる」


カチャリ


話しているうちにこいつの首輪も外れた

今度は落ちないように片手を添えながら外したので、安全に首輪をどけられた



「ありがとう、レイトくん。

…どうやらまだジョナサンは喋っているみたいだよ。

外の様子は僕が見張っておくから、レイトくんは急いで他の魔物たちを助けてあげて」


「おう!頼むぜ」



二ツ犬(オルトロス)はタッタッタッと、牢屋の扉の前へ移動した


4つの耳をピクピクと動かして、聞き耳を立てているようだ

…頼もしいね、魔物ってやつは



「よし、次はお前だ蛇頭(ナーガ)

待たせたな!」


「シャアッ!」



そうして俺は、牢屋にいる全ての魔物の首輪の解錠に成功した

みんな、俺が首輪を外して自分を助けてくれると理解したのか、非常に大人しかった




……この時までは



☆シトロン・ワーグsides☆



「ドクター?なぜお前がここに?

お前の持ち場は武器室のはずでは…」


「上からの命令だ。

この最終ラウンドのみ、ジョナサン様の周囲を最大限に警戒せよ…と通達が来ている」


「む…。そうか、ならば任せたぞ」



軽装備の亜人の男がその場を後にする


私は現在、普段の持ち場である武器室を離れ、アリーナの上階…観客席を守衛する警備へ混ざりこんでいた


理由はただ一つ…


マミヤ達の行動を待ち、その時が来るのを見計らい、彼らを援護するためだ

それを行うには武器室では都合が悪かった


あそこには私が〝着ている〟物と同じ、『外骨鎧(エグゾ・アーマー)』を装備した連中で溜まっているからだ


できることならば、奴らとは交戦を避けたい

身につければ、どんな貧弱な者でも一騎当千の如き力を得られる魔導兵器(アルテマ)

単独で相手をするわけにはいかなかった


屈強な見た目で観客の気分を害すため、普段は表には出ることは許されていないが、ジョナサンのため…と、それらしい理由をこじつければ観客席へ移動することは容易だった


あとは『合図』を待つだけ…



「…えー、つきましては皆さまのご援助により益々我が裏武闘会(ファイトクラブ)は成長することができ…」



しかし、ジョナサンの〝挨拶〟が始まってから10分が経とうとしてもなお、状況に変化は見られなかった


まずいぞ…

急がなければ奴のスピーチが終わってしまう


長身の女エルフ、フレデリカはダラダラと汗を流し、かなり緊張した面持ちだ


まだ、他の警備はマミヤが居なくなったことに気づいてはいないが、それも時間の問題だ


…まさか、彼に何かあった…?







こんにちは、黒河ハルです。

貴重なお時間を消費して読んでくださり、とても嬉しいです!


ちょっとエッチな回になっちゃった…

順調に見えた作戦も少し陰りが見え始めましたね!


「続きを読ませろ!」と思った方は、ぜひブックマーク、並びに下の☆を『5つ星』お願いします!

何卒、なにとぞっ!底辺作家めにお慈悲を…!!


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