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スター・スフィア-異世界冒険はおしゃべり宝石と共に-  作者: 黒河ハル


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第98話:第2ラウンド

☆間宮 零人sides☆



〔ご来場の皆様!お待たせ致しました!

只今より4-706ペア第6試合、第2ラウンドを開始します!〕


「「「おおおお!!」」」


「殺せぇぇぇ!!」


「おいエルフ!

この試合終わったらヤラせろよ!」


「今度こそくたばれ!人族!」



耳障りなアナウンスと歓声を浴びながら俺とフレイは再びアリーナへ入場した


武器部屋で選択した武器は引き続きボロい剣だ

フレイもまた槍を選択したようだ

でもあいついいよなー、即席とはいえ、武器作れる魔法使えるし…


前回の戦闘で改めて思ったことが、やはり得物があるのと無いのでは、闘いにおける選択肢の数が違う


こんなボロボロの剣でも愛着が湧いたほどだ


よっしゃ、ここから脱出したらお土産持ってハルートの所にでも遊びに行ってみようか

俺の武器の進捗も気になるし…


ゴゴゴゴ!


「レイト!来たわ!

ホラ、馬鹿な顔してないで早く構えなさい!」


「おう!

…って、馬鹿な顔は余計だ!」



爆音を響かせながら、迎えにある門が開門する


ルールでは、前ラウンドで魔物を倒せなかった場合、次のラウンドにそのまま魔物ごと引き継がれる


とはいえ、第1ラウンドで闘った蛇女(ラミア)犬頭(コボルト)はこちらの味方だ


問題はそいつら以外の魔物だ


さて、果たして蛇女(ラミア)の奴はうまく他の魔物たちを仲間にできたかな?

あまり期待せずに尋ねてみるか


そんな軽い気持ちで顔を上げると、明らかに友好的ではない魔物がこちらを睨みつけていた



「キシャアアァァァ!!!」



………………………………………………………


上半身は人型、頭と下半身は蛇…

あれは『蛇女(ラミア)』じゃない

あいつは…



「『蛇頭(ナーガ)』か…

なんでまた蛇なんだよ。

俺、爬虫類きらいなのに」


「見て。

あの女なんか頭抱えてるわよ」



威嚇を続ける蛇人(ナーガ)の横でこめかみを押さえている女…蛇女(ラミア)さん

ずいぶん疲れてる表情だ

…まさかあいつ説得に失敗したのか?



「まあ、いいや…

んで、犬頭(コボルト)の横にいるのは…」


「こっちも同じ犬の魔物ね。

二ツ犬(オルトロス)』だわ。

でも、あいつは大人しそうね」


「だなぁ。

あっちは説得に成功したんじゃないか?」



威嚇を続ける蛇頭(ナーガ)とは対照的に、2つの首を持つ犬型の魔物はお利口さんなのか、お座りをして落ち着いている様子だ


…あれ?

というか、犬頭(コボルト)の方も覇気が無いような…

よく見たら全身が傷だらけだ

辛そうな顔してる…



「…フレイ、お前どんだけあの犬頭(コボルト)虐めたんだよ…」


「な、なによ!

そこまで強く痛めつけてないわよ!」


「あとで一時共闘するんだから、少しは手加減してやらないと魔物たち動けなくなるよ」


「うっさいわね!

戦うフリって難しいのよ!」



まぁ、ごもっともですけどね


重要なのは最終ラウンドに行くこと

よって、このラウンドを時間いっぱいまで戦わなければならない

しかも俺たちと魔物がグルだと気取られずに…


どこまで本気を出すべきか迷うところだ


…ただ、俺にガン飛ばしてるあの『蛇頭(ナーガ)』が気になるんだよな…

喋ってる言葉は訛りが酷くて全然聞き取れない

あいつは初対面だから因縁は無いはずだけど


ともあれ、まずは蛇女(ラミア)と話さなければ

状況次第で作戦が変わる



「フレイ!

あのワンコどもは任せた!

俺は蛇どもと話してくる」


「はいはい。

…ちゃんとアンタのこと見張ってるからね?

またあの女に抱きつきでもしたら、アンタごとぶっ飛ばすわよ」


「…りょ、了解。

目が怖いんだけど…」



蒼のエネルギーを両手に纏わせ、蛇たちの所へ歩き出す

フレイも魔力(マナ)を展開して、犬のコンビの元へ向かった



☆☆☆



「よお、ラミ…」


「シャアアッ!!」


ゴウッ!!


「またいきなりかい!」


「あっ!?

だから待ちなさいってば!」



奴らの元へ近づくやいなや、見た目通り不機嫌さ全開の蛇頭(ナーガ)くんは、俺に躍りかかってきた!


横へ身体を投げ出し、鋭い爪の攻撃を躱す

そこへすかさず蛇女(ラミア)が組みかかってきた!


ちょうどいい!


ガシッ!


「なっ!?何すんのよ!」



襲いかかってきた蛇女(ラミア)の手をそのまま掴み、出来る限り蛇頭(ナーガ)の死角になる位置へ座標を作成した


ブン!


蛇女(ラミア)とアリーナ内の隅っこへ転移(テレポート)して、小声で彼女に指示をする



「おい、とっ組み合って闘ってるフリしろ。

そんでそっちの状況聞かせてくれ」


「あ…そういうことね。分かったわ」


ドン!


「いてっ!?お、おい…」


「こうした方が会話しやすいでしょ」



蛇女(ラミア)は俺を突き飛ばした直後、上に覆いかぶさり、俺の首に両手をかけた


傍から見れば俺のピンチ以外なんでもない



「わ、分かったよ…

で?そっちは上手くいってるか?

あの蛇頭(ナーガ)の様子を見る限り芳しくないようだけど」


「し、仕方ないじゃない!

アタシの言葉を理解する奴なんてほんのひと握りしかいなかったんだから!

だいたい、寄せ集めの魔物を1つにまとめること自体ムチャなのよ!」



ギリッと、蛇女(ラミア)が歯ぎしりをする

ついでに締めている手の力も増した

ちょっと、苦しいんだけど?



「お、おう、そか…

犬頭(コボルト)の言葉も分からないんだもんな。

ちなみに二ツ犬(オルトロス)の方は?」


「あいつは人語を操れる珍しいヤツだったから話はつけてあるわ。

一応、こっちの情報をあのエルフの子に伝える計画よ」



それは吉報だ

少しでもコミュニケーションを取れるヤツが居れば作戦が円滑に進む



「それより、私も聞きたいわ。この『首輪』。

ちゃんと外せるんでしょうね?」


「それは部下(仮)が調査中だ。

少し待っててく…ッ!?」



そう言うと、首を絞める力が強まった!

な、何を!?



「ふざけんじゃないわよ…!

アタシはアンタを殺したい気持ちをガマンして取引に応じたのよ!

…ホントに助ける気あるの!?」


「ま…待て…!

首輪の情報を知ったのはほんの30分前だろうが…!

いきなり解決できるわけねぇだろ…!!」


「……やる気あるのかって聞いてんのよ!

こっちは、いつ死ぬか分からないのよ…ッ!」



蛇女(ラミア)は憎しみと…恐怖が混ぜ合わさったような眼で俺を睨みつける

そ、そうか…ただお前は…


ギュッ


「えっ…!?」



俺は首を絞められたまま、背中に手を回して、蛇女(ラミア)を抱き寄せた


こいつの肌…冷たいんだな…


絞められた喉から声を必死に絞り出し、言葉を紡ぐ



「俺は…

お前との約束を反故になんか、しない。

お前は俺が憎いだろうが…

俺は別にアンタのことキライじゃ、ない…

むしろ、現状を打破する為のかけがえのない〝仲間〟とさえ認識してる…んだ」


「『仲間』…?なによ、それ!

アタシは貴方を殺して…喰うつもりなのよ!?」


「ハ…ハハ…

それなら、何としてもここを出ないと、だな?

信じてくれ…必ずお前を助けてやる。

だからさ…お前も俺を、助けろ。

それが、〝仲間〟…」


「……!」



蛇女(ラミア)はやっと手を緩めた

解放された首を通して、必死に酸素を肺に送り込む



「ゴホッゴホッ…!ハァ…ハァ…」


「…やっぱりアンタ…イカれてる。

…アハッ…!」



俺にのしかかったままの蛇女(ラミア)は、不気味で美麗な笑みを薄らと浮かべていた







こんにちは、黒河ハルです。

貴重なお時間を消費して読んでくださり、とても嬉しいです!


まさか蛇と犬、両方増えるとは、流石に彼らも予想だにしなかったでしょうね笑

零人はラミアと仲良く?なりました。


「続きを読ませろ!」と思った方は、ぜひブックマーク、並びに下の☆を『5つ星』お願いします!

何卒、なにとぞっ!底辺作家めにお慈悲を…!!


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