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黎剣のゼスト  作者: 幻人
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第4話 悪しき学者 <6th 戦い終えて>



 アルマを倒した後、ハヤト達は実験室に行き特効薬を手にした。

 アルマが死んだ事により屋敷内のミイラは完全に沈黙している。

 ハヤト達は特効薬を受け取るとすぐにそれを服用した。

 クラウスは念のためバリアを掛けた状態を維持する。


 一行はソニアの提案で村の片付けをする事になった。

 風は弱りさっきまでいた雨雲はどこかに消え去っている。

 しかし、依然村は死骸が溢れ不気味に包まれている。

 最初に死骸を片付ける作業から始まった。

 ハヤトとクラウスは農家からスコップを拝借し牧場に大きな穴を掘っていく。

 セーラとソニアは2人掛りで死骸の運搬作業を行った。

 作業を行ってから3時間。穴に鳥や村人の死骸を入れ終わる。

 辺りは夕暮れになり始めていた。

 皆口を閉ざしたまま黙々と作業を続ける。ハヤトとクラウスは死骸に土を被せる。

 セーラとソニアは次の作業に入った。

 2人は屋敷や村の家を燃やしていく。

 村は炎に包まれ空には黒い黒煙が舞っていた。

 全ての家を燃やしハヤト達は合流した。


 最後にハヤト達は村の入り口に看板を立てる。

 看板には立ち入り禁止の表記が書かれてある。

 重労働を終えたハヤト達は馬車の元へ戻る。しかし、馬車の馬は既に死んでいた。


「コイツの事すっかり忘れていたな……」


 馬は疫病に感染しハヤト達が戻る前に亡くなったのである。


 ――皆疲れてるし、馬を片付けるのは面倒だな。


 ハヤトはこれ以上の労働は無意味だと判断し皆を連れて村を出た。



 夜、道端の草むら。ハヤト達は夕食を済ませ焚火を囲んでいる。

 さすがに疲れが溜まっているハヤト達はここで野宿をしていた。

 一番疲れているのはクラウス。

 彼は村に到着してから今まで一度もバリアを切っていない。

 村の片付けの最中ハヤトとセーラが何度も心配したが

 クラウスは「大丈夫」だと言い無理をしてきた。

 彼は夕食が出来る前には眠り込んでいた。

 暗い闇の中をここの焚火が照らしている。

 焚火の煙に邪魔されながらも上は星空に覆われていた。

 ハヤトは鉄のコップを両手で持ちながら空を見上げる。


「綺麗な星空だ」


 ハヤトは疲れが溜まっている。

 しかし、誰か1人は寝ずの番をしないといけないと判断し無理に起きているのだ。

 クラウスは身体を外に向け眠っている。

 セーラは棒にしがみつき座ったまま寝ている。

 ソニアは膝を抱えて座り焚火を見つめている。彼女はフードを外していた。

 ハヤトはコップに入ったココアを飲み干すとソニアに声をかける。


「次はどうすればいいんだ? 王都に戻るのか?」


「うーん……」


 ソニアは低い声で唸っている。彼女は少し意識が飛んでいた。

 焚火の枝が割れる音を聞いてソニアは目を覚ます。


「うん? 何か言うたか?」


「あぁ。次はどこに向かうんだ?」


「そうだのう…… とりあえずこの事を陛下に伝え、村を封鎖する必要がある」


 看板を作ったとはいえ村は完全に封鎖されていない。

 ソニアはその事を気にかけていた。

 彼女はコップにココアを入れコップで両手を温める。


「まぁ細かい事は父に任す事にしよう。童は先を急がねばならんのでな」


 ソニアはココアを飲む。

 彼女の顔は仕事を終えた労働者のようにスッキリとしている。


「何か急用でもあるのか?」


 ハヤトの問いに対しソニアは急に黙り込んでしまう。


 ――急用って何? まだ何かあるの?


 セーラは眠った姿勢のまま実は起きていた。

 クラウスも身体を外に向けているが目はパッチリと開いている。

 ソニアはコップを置くと口を開いた。


「実は…… 童は隣国へ嫁ぎに行く最中なのだ」


「えっ?」


 それを聞いてハヤト達は驚愕する。セーラは思わず顔や手を動かしてしまった。

 その光景を見てハヤトがジト目でセーラを睨む。


「セーラ…… 起きてたのか?」


「うん、まぁね」


 クラウスは身体を起こしハヤト達に身体を向ける。


「お前も起きていたのかよ、クラウス」


「ハッハッ、申し訳ない。つい気になる話だったんでね」


 セーラはうんうんと首を縦に振った。ハヤトは仕切り直しにソニアに質問する。


「嫁ぐって、ソニアは花嫁なのか?」


「まぁ、そうなる」


 ソニアは王宮での出来事を思い返した。



今話は短い内容となっています。

なお飲み物にココアが使われているのは

ソニアが甘党だという事と私自身コーヒーの類が苦手だからです。

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