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『平成ギャルが公爵令嬢に転生したら、貴族社会がマジでだるすぎた件』  作者: qp46


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8話 うちらマブダチだかんね!

「……えっと」


 王女フィリアは、

少し緊張した様子で椅子に座っていた。


 場所は、

アルヴェイン公爵家の一室。


 つまり。


(マジで王女来てるんだが)


 りなはまだ若干慣れていなかった。


 数日前の社交会以降、

フィリアはやたらとりなに興味を持った。


 そして今日。


 ついに。


「ほ、本日はよろしくお願いします……!」


 王女直々のお茶会である。


「いやそんな緊張しなくてよくね?」


「えっ」


「もっと普通でいいし」


「ふ、普通……」


 フィリアが困った顔をする。


 たぶん今まで、

“普通に接して”と言われたことがないのだろう。


 周囲は皆、

王女として扱う。


 当然だ。


 でもりなには、

そんなの関係なかった。


「とりま座りなって」


「は、はい!」


「硬っ」


 りなは吹き出した。


   ◇◇◇


「……それでね」


 数十分後。


「その時、お兄様が――」


「え、ウケる」


 フィリアは、

目を丸くしていた。


 楽しかった。


 ただ話しているだけなのに。


 誰かとこんな風に笑ったのは、

いつ以来だろう。


「フィリアってさ」


「は、はい!」


「結構ノリ良くね?」


「の、ノリ……?」


「話しやすいってこと」


 フィリアの頬が少し赤くなる。


 その瞬間。


 りなはフィリアの顔をじっと見た。


「……あ」


「ど、どうされました?」


「その髪、絶対アレンジした方が可愛い」


「へ?」


   ◇◇◇


「……できた!」


 りなが満足そうに頷く。


 フィリアは恐る恐る鏡を見て――


「…………っ!」


 息を呑んだ。


 髪型が変わっていた。


 少し編み込まれ、

リボンでまとめられている。


 それだけなのに、

雰囲気が全然違う。


「か、可愛い……!」


「っしょ?」


 りながニヤリと笑う。


「フィリア、素材いいんだからもっと盛った方がいいって」


「も、盛る……」


 フィリアは、

鏡を見ながら小さく笑った。


 その笑顔を見て、

りなは思う。


(……あ、普通にかわい)


 そしてその時だった。


 コンコン、と扉がノックされる。


「失礼します」


 入ってきたメイドが、

フィリアの姿を見て固まった。


「お、王女殿下……!?」


「え?」


「そ、その髪型……!」


 フィリアがびくっと肩を揺らす。


 だが。


「可愛いじゃんね?」


 りなが当然みたいに言った。


 メイドは数秒固まった後、

ゆっくり頷いた。


「……とても、お似合いです」


「っ……!」


 フィリアの顔が、

ぱあっと明るくなる。


 その瞬間。


 りなは笑った。


「っし。今日からうちらマブダチだかんね!」


「……まぶ、だち?」


「親友ってこと」


 フィリアは目を見開く。


 そして。


 本当に嬉しそうに、

笑った。


「……はい!」

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