53話 メイド服って盛れるくね?
いつもの茶会
「メイド服って盛れるくね?」
りなが突然言った
「はい?」
エミリアが固まる
「あと普通にかわいくね?」
「かわいい、ですか?」
「男でも女でも、
メイドさんって好きじゃん!」
「確かに……」
フィリアが真剣に頷いた
「メイドの皆さんは人気があります!」
「だよね〜」
◇◇◇
「というわけで!」
りなが立ち上がる
「今日はメイド喫茶やります!」
「却下です」
エドワードとベルモンドが即答した
「早っ」
「そもそも」
ベルモンドが真顔になる
「公爵令嬢が給仕をする意味が分かりません」
「かわいいじゃん」
「理由が軽い」
◇◇◇
「まあまあ!」
りなが笑う
「試しに着るだけ!」
「……着るだけですよ?」
エミリアが不安そうに確認する
「着るだけ着るだけ!」
数十分後
◇◇◇
「どう?」
りながが現れる
クラシックなメイド服
ロングスカート
白いエプロン
清楚寄りだった
「おぉ……」
「似合ってます!」
フィリアが目を輝かせる
「流石レティシア様です!」
「いやでもなんか違くね?」
「違う?」
「もっとこう……
“萌え”が欲しい」
「もえ」
「創ちゃん!」
◇◇◇
黄金の光。
神々しい紋様。
『創造神スキル起動』
『“萌え”への強い欲求を確認』
「解像度高ぇな!?」
『新規創造候補を解放』
『フリル増量』
『ミニスカート』
『ニーソックス』
『猫耳カチューシャ』
「最後なんか混ざったぞ!?」
次の瞬間
光がりなを包み込む
◇◇◇
「お帰りなさいませっ♡」
沈黙
秋葉風メイドだった
ひらひら
ミニスカート
過剰なフリル
謎に完成度が高い
「「「萌えぇぇぇぇ!!!!」」」
エドワードとベルモンドが立ち上がった
「なんで爆アゲしてんの!?」
◇◇◇
「こ、これは……」
エドワードが震える
「破壊力が高すぎる……」
「ええ」
ベルモンドも真顔だった
「新たな文化の可能性を感じます」
「落ちるの早っ」
「わたくしも着ます!!」
フィリアが勢いよく立ち上がる
「染まるのも早っ」
◇◇◇
数十分後
「お帰りなさいませ♡」
フィリアがポーズを決める
「うわ、
フィリア強ぇ」
「萌えです!!」
「自分で言い始めた」
◇◇◇
数日後
王都
「お帰りなさいませ♡」
「萌え萌えきゅん♡」
「……増えてね?」
りながが固まる
街中
メイド喫茶だらけだった
「流行りましたねぇ」
エミリアが遠い目をした
「こちら最新型です!」
「また職人来た」
「動きやすさを重視した戦闘用メイド服です!」
「なんで戦う前提なんだよ!?」
「あと魔石で光ります!」
「毎回光らせたがるな!!」
◇◇◇
「お帰りなさいませ♡」
フィリアがスカートを摘む
沈黙
「……」
「……」
「……」
エリック王
レオン
ルーク
全員固まっていた
「お父様?」
「フィリア……」
エリック王が震える
「その文化、
本当に素晴らしいな」
「落ちた」
「……悪くない」
レオンが静かに目を逸らす
「兄様、
顔真っ赤ですよ?」
「うるさい」
「萌えぇぇぇぇ!!!」
ルークだけ限界突破していた
「……はぁ」
「大丈夫かしら、この国」
オリヴィア王妃は遠い目をした




