52話 聖教国に、ギャル文化を輸入?なにそれうける笑
いつもの茶会
だが今日は、
セレスティアの姿もあった
「レティシア様!」
フィリアが目を輝かせる
「聖教国エルマーリへ、
ギャル文化を輸出しましょう!」
「却下です」
セレスティアが即答した
「早っ」
「そもそも聖教国エルマーリは、最も戒律に厳しい国です!」
セレスティアが机を叩く
「“華美な装飾を避ける”という文化すらあります!」
「ギャル文化と真逆じゃん」
「だから無理なんです!!」
「ですが」
フィリアは真顔のままだった
「最近、聖教国側から文化交流の申し出が来ています」
「えっ」
セレスティアが固まった
「なんで?」
「レティシア教の噂が向こうまで届いたらしく」
「最悪だ」
「現在エルマーリでは」
エミリアが資料を読む
「“盛る”が新興宗教扱いされています」
「もう宗教なんよ」
「一部では、“推し”を精神信仰の一種として研究しているとか」
「学術的に分析すな」
りなが吹き出す
「聖教国にギャル文化輸入って」
「なにそれうける笑」
「笑い事ではありません!!」
セレスティアが叫ぶ
「絶対に問題になります!!」
◇◇◇
数日後
聖教国エルマーリ
「……かたっ」
りなが思わず呟いた
白い大聖堂
静かな街並み
祈りを捧げる民衆
厳格な空気
「これは確かに、ギャル文化と相性悪そう」
「だから言ったんです!!」
「聖女セレスティア」
低い声が響く
「はっ」
奥から現れたのは、白銀の法衣を纏った男性だった
「教王様」
空気が変わる
「うわ本物の偉い人だ」
教王は静かにりなを見る
「貴女が、レティシア嬢ですか」
「ども〜」
軽い
セレスティアが頭を抱えた
「単刀直入に聞きましょう」
教王が目を細める
「“盛る”とは、一体なんなのですか」
「えっ」
りなが止まる
「なんか、いい感じに自分を好きになるやつ?」
「曖昧すぎます!!」
セレスティアが叫ぶ
「ですが」
教王は静かに続けた
「最近、我が国でも噂になっています」
「ほう」
「“推し”という文化に救われた者達がいると」
「え」
「“盛る”ことで、前向きになった女性達がいると」
セレスティアが目を逸らした
「広まってる……」
「あと」
教王が少し咳払いする
「その」
「?」
「“したじ”というものは、本当に肌に良いのですか」
沈黙
りながニヤァっと笑った
「落ちてんじゃん」
◇◇◇
「……なるほど」
教王が静かに頷く
「つまり“したじ”とは、
肌を守るための神聖な土台」
「解釈が重い」
「素晴らしい文化です」
「落ちるの早っ」
「あと」
教王が真面目な顔で続ける
「“推し”という概念も興味深い」
「ほう」
「心の支えを持つことは、
信仰にも近い」
「学術的に分析すなって」
◇◇◇
数日後
聖教国エルマーリ
「保湿は義務です」
「乾燥は罪」
「いや戒律増えてんだけど!?」
「“推し”を語る会が始まります」
「始めんな」
「本日の議題はレオン王子です」
「なんで聖教国で兄様人気出てるんですか!?」
フィリアが混乱した
◇◇◇
巨大大聖堂
「「「アゲ〜〜〜↑↑↑」」」
「侵食早ぇぇぇぇ!!」
大聖堂奥
教王が静かに頷く
「……良い文化ですね」
「トップから落ちてんじゃん!!」




