50話 肌荒れとかマジテンション下がるんだけど!
いつもの茶会
「……」
エミリアが、
やたら鏡を気にしていた
「どしたんエミリア」
りなが首を傾げる
「最近少し、
肌荒れが……」
フィリアも覗き込む
「確かに少し乾燥してますね」
「あー」
りなが近づく
「この世界、
下地文化終わってるわ」
「したじ?」
「肌守るやつ!」
沈黙
「ありませんね……」
「終わってんな異世界美容」
◇◇◇
「創ちゃん!」
黄金の光。
神々しい紋様。
机の上へ、
淡い魔法陣が広がっていく
もう誰も驚かない
『創造神スキル起動』
『“盛る前に肌を整えたい”という欲求を確認』
「解像度高っ」
『新規創造候補を解放』
『化粧水』
『乳液』
『美容液』
『化粧下地』
「めっちゃ美容特化だ」
次の瞬間
瓶やクリームが、
次々と現れ始めた
「おぉ〜!」
◇◇◇
「これが化粧水!」
「これが乳液!」
「あと下地!」
「したじ」
フィリアが真剣な顔になる
「強そうです」
「バフ系じゃないから」
◇◇◇
「まず大事なのは!」
りなが真顔になる
「盛る前に土台!」
「土台」
「肌死んでたら、
どんだけ盛っても限界あるから!」
全員真剣に聞いていた
◇◇◇
「では早速」
エミリアが化粧水をつける
「……おぉ」
「どう?」
「なんか、
しっとりします」
「っしょ!」
「わたくしもやります!」
フィリアも参戦する
「冷たっ!?」
「それ気持ちいいやつ」
「すごいです!
肌がもちもちします!」
「もちもち」
フィリアが感動していた
◇◇◇
翌日
「あら?」
オリヴィア王妃が首を傾げる
「フィリア、
いつもよりお肌に張りがあるわね」
「はい!」
フィリアが嬉しそうに頷く
「レティシア様に、
したじというものを教えていただきました!」
「ほう」
オリヴィア王妃の目が細まる
「したじ、ですか……」
◇◇◇
翌日
「レティシアさん」
「はい?」
オリヴィア王妃が微笑む
「私にも、
その“したじ”とやらを施していただけませんか?」
「えっ」
りなが固まる
「王妃様も?」
「美容に興味のない女性はいないわ」
「了解です!!!」
◇◇◇
「……すごいわ」
オリヴィア王妃が鏡を見る
「肌が全然違う……」
「っしょ!?」
「保湿は正義です!」
フィリアがドヤ顔だった
「あなた何目線なの」
◇◇◇
数日後
王都
「聞きました?」
「王妃様がお使いになっている“したじ”」
「肌が若返るとか……!」
「欲しいですわ!!」
「広まるの早っ」
◇◇◇
「こちら最新型です!」
「また進化してる!?」
美容職人達が胸を張る
「香り付き下地です!」
「あと魔石で光ります!」
「なんで毎回光らせたがるの!?」
「こちらは保湿特化版です!」
「進化速度バグってんな!?」
◇◇◇
「レティシア嬢」
「ん?」
エリック王だった
「最近、
オリヴィアがより美しくなってな」
りなが瞬きをする
「礼を言おう」
「……へへ」
りなが少し笑う
「盛るって、
やっぱ大事っしょ?」




