45話 王立アイドル計画3
「せーの!」
ドン!!
ゴシャ!!
バキッ!!
「全然ダメじゃねぇか!!!!」
前回
王立アイドル計画は、
振り付け問題へ突入していた
◇◇◇
「いや待て」
ルーク様が立ち上がる
「歌いながら踊るってなんだ!?」
「アイドルです」
「理不尽!!」
◇◇◇
「でもレオンお兄様なら、
ダンス得意なのでは?」
フィリアが首を傾げる
「確かに」
りなも頷く
「社交ダンスとか完璧そう」
「当然だ」
レオン様が前へ出る
「王族教育の基本だからな」
「じゃあ余裕じゃん!」
◇◇◇
「では見せよう」
スッ
レオン様が踊り始める
綺麗だった
姿勢
足運び
動き
完璧
「おぉ〜!」
だが
「なんか違う」
◇◇◇
「優雅すぎるんよ」
りなが腕を組む
「アイドルってもっとこう……」
ブンブン
「ノリ!」
「ノリ」
「あと笑顔!」
「笑顔……」
◇◇◇
「ではこうか」
レオン様
真顔のまま手を振る
「本日は感謝する」
「距離遠っ!!」
「まだ王族抜けてない!」
◇◇◇
「もっとこう!」
りなが前へ出る
ピッ
ピッ
軽快に踊る
「うわレティシア様うまっ」
「カラオケでMV見ながら踊ってたし」
「また知らない文化出てきた」
◇◇◇
「フィリアも!」
「はい!」
フィリアも軽やかに踊る
「おぉ〜!」
「めっちゃアイドル感ある!」
「えへへ……♪」
◇◇◇
「なるほど……」
レオン様が真剣な顔になる
「つまりこれは、
民との距離感を縮める踊り」
「まあそんな感じ」
「ならば」
レオン様が目を閉じる
「王族として、
民のためにやらねばならんな」
「解釈が真面目!!」
◇◇◇
「よし!」
数時間後
「〜〜〜〜〜♪」
レオン様が踊る
さっきより柔らかい
ちゃんと笑顔
「おぉ!」
「急にアイドルなった!」
◇◇◇
「ですが」
エミリアが静かに言う
「歌いながらになると」
「〜〜〜〜〜♪」
ステップ
ズレる
「あっ」
ガン!!
「まだぎこちないな」
レオン様が小さく息を吐く
「いや」
りなが首を振った
「そこが良くね?」
「む?」
「完璧より、
ファンのために頑張ってる感じの方がさ」
りなが笑う
「なんか応援したくなんじゃん」
沈黙
「……なるほど」
◇◇◇
「ふふふ」
その頃
りなとフィリア
なぜかサングラスをかけていた
しかも首にはカーディガン
「今の入り弱くね?」
「もっとファンサ意識です!」
「何目線なんですか」
◇◇◇
「ですが」
エミリアが窓の外を見る
「最近、
平民アイドル側もかなり勢いがあります」
沈黙
「……つまり」
ルーク様が笑う
「次はいよいよ」
「推され界隈、
全面戦争ってことか」
「小規模すぎるなその戦争」




