44話 王立アイドル計画2
「解散!!!!」
前回
王立アイドル計画は、
歌唱力の問題で崩壊しかけていた
「いや笑い事じゃない!」
ルーク様が机を叩く
「ライブできないじゃん!」
「まず音程をライブさせろ」
◇◇◇
「ですが」
エミリアが首を傾げる
「皆様、
音楽教育自体は受けておりますよね?」
「うむ」
レオン様が頷く
「王族教育の一環だ」
「じゃあなんであんな地獄みたいな不協和音だったの?」
沈黙
「あ」
フィリアが気づいた顔をした
◇◇◇
「王族の歌って」
フィリアが説明する
「基本、
“厳かさ”重視なんです」
「おごそか」
「感情よりも、
格式や音の安定を優先します」
「なるほど〜」
「なので」
エミリアが続ける
「アイドルのような、
明るく感情を出す歌い方とは真逆かと」
「文化の違いってやつか」
◇◇◇
「というわけで」
りなが腕を組む
「今日は歌唱レッスンしまーす」
「おぉ!」
フィリアが拍手した
「レティシア様、
歌えるんですか?」
「カラオケ週五だったし」
「か、からおけ」
「私もお手伝いします!」
エミリアまでやる気だった
◇◇◇
「じゃあまず見本ね〜」
りながマイクを持つ
「創ちゃん!」
――ブワッ!!
謎の音響設備が現れる
「また増えた……」
◇◇◇
「〜〜〜〜〜♪」
歌声が響く
部屋が静かになる
高く伸びる声
自然なリズム
感情まで乗っていた
「……え」
フィリアが固まる
エミリアも目を丸くしていた
◇◇◇
歌い終わる
沈黙
「……レティシア」
ルーク様が真顔だった
「お前、
歌で世界救えるぞ……」
「大袈裟!?」
「いやでもすごいです!!」
フィリアが目を輝かせる
「なんかこう……
胸がぎゅってなりました!」
エミリアも頷いている。
◇◇◇
「フィリアも歌ってみ?」
「えっ!?」
「歌声聴きたいじゃん?」
「は、はい!」
フィリアが少し緊張しながら歌い始める
「〜〜〜〜〜♪」
「うっま」
りなが固まる
「えっ」
「めちゃくちゃ上手くね!?」
「そ、そうですか!?」
「王族教育こわ」
◇◇◇
「エミリアも歌える?」
「多少なら」
「多少のレベル高っ」
普通に上手かった
「なんでみんな歌えるの!?」
「レティシア様が1番お上手でたけどね」
◇◇◇
「レオンお兄様は?」
フィリアが振り向く
「うむ」
レオン様が静かに前へ出る
「〜〜〜〜〜♪」
普通に上手かった
「なんでだよ!!」
ルーク様だけが絶望していた
◇◇◇
「なぜ俺だけ壊滅的なんだ……」
「才能」
「残酷!!」
◇◇◇
数時間後
「〜〜〜〜〜♪」
「おっ今ちょっと良かった!」
「本当か!?」
「今の音外れてませんでした!」
「マジか!!」
地獄の特訓だった
◇◇◇
そして
「〜〜〜〜〜♪」
ルーク様
なんとか聞けるレベルになっていた
「おぉ〜!」
フィリアが拍手する
「成長してる!」
「人って変われるんだな……」
ルーク様が遠い目をした
◇◇◇
「よし!」
りなが頷く
「じゃあ次は振り付けね!」
「振り付け」
「アイドルは踊れてなんぼ!」
「なるほど!」
◇◇◇
「せーの!」
ドン!!
ゴシャ!!
バキッ!!
「あっ」
「全然ダメじゃねぇか!!!!」




