39話 隣国の聖女様?仲良くなりてぇー!
「隣国の聖女様が来る?」
りなが首を傾げる
「はい」
エミリアが頷いた
「隣国“ルミエール聖王国”より、
聖女様が視察へ来られるそうです」
「へぇ〜」
りなは少し考える
「聖女ってあれ?」
「清楚でおしとやかで、
神聖な感じの」
「概ね合っております」
「うわ仲良くなりてぇ〜!」
「……レティシア様」
フィリアが少し不安そうな顔をした
「たぶんですが」
「ん?」
「聖女様、
ギャル文化苦手だと思います」
沈黙
「……あ〜」
りなも少し察した
「まあ確かに、
露出多いし騒がしいし?」
「王族までかなり染まっておりますし」
「でも別に無理に勧めなきゃよくね?」
りなは肩をすくめた
「仲良くなれたらそれでよくない?」
数日後
王城
「初めまして」
現れた少女は、
まさに聖女だった
長い白銀の髪
透き通るような白い肌
露出の少ない純白の服
静かで、
落ち着いた声
「聖女セレスティアと申します」
周囲の空気まで静かになる
だが
「うわ髪キレー!!」
りなだった
空気が止まった
貴族たちも固まる
セレスティアも目を瞬かせた
「え」
「それ地毛!?」
「は、はい」
「めっちゃサラサラそう」
りなが近づく
「普段なに使ってんの?」
「なに……?」
「オイルとか!」
「おいる」
「え、もしかして使ってない!?」
(近い……)
セレスティアは困惑していた
初対面で
この距離感なのか
「いいな〜その髪」
レティシアは、
本当に嬉しそうに笑っていた
(……ですが)
(悪意は、
感じません)
「レティシア様」
エミリアが小声で止める
「聖女様が困っております」
「えっ」
りなが振り向く
「ごめん!」
「い、いえ」
セレスティアが慌てる
「その……」
少し迷う
「嫌では、
ありませんので」
「っしゃ!」
「そこ喜ぶところなんですか?」
「ですが」
セレスティアは周囲を見る
笑う王族たち
騒がしい空気
(……本当に)
(このような空気が、
許されるのでしょうか……?)
風で、
セレスティアの白銀の髪が揺れる
「うわ〜」
りなが目を輝かせた
「やっぱその髪めっちゃ綺麗」
セレスティアは少しだけ目を丸くした




