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『平成ギャルが公爵令嬢に転生したら、貴族社会がマジでだるすぎた件』  作者: qp46


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33/68

32話 地味子をプロデュース!

 その日の午後


 公爵家では、

令嬢たちを集めたケーキパーティーが開かれていた


「今日はチートデイだから!」


 りなが高らかに宣言する


「どれだけ食べても大丈夫!!」


「絶対違いますよね?」


 エミリアが即ツッコむ


 だがりなは止まらない


「甘い物は別腹だから実質ゼロカロリー!」


「理論がめちゃくちゃです!」


   ◇◇◇


「ん?」


 その時


 りなが部屋の隅を見る


 一人だけ、

縮こまるように座っている令嬢がいた


 癖っ毛


 そばかす


 丸メガネ


 そして地味な服装


 ケーキにもほとんど手を付けていない


「どしたん?」


 りなが近づく


「全然楽しんでなくない?

 甘いもの苦手だったとか?」


「あ、レティシア様……!」


 令嬢が慌てて頭を下げた


「い、いえ実は……」


   ◇◇◇


「見合いに何度も失敗しておりまして……」


 令嬢――カリナが俯く


「私は男爵家の娘ですので、

 嫁ぎ先が決まらなければ未来がなくて……」


「うわ重」


「れ、レティシア様!?」


「いやごめん正直な感想出た」


 りなが苦笑する


「それで、

 少しでもなんとかしようと……」


 カリナが小さく笑った


「太りそうなものは控えようかと……」


 沈黙


「え」


 りながカリナを見る


「ダイエットってそのスタイルで?」


「はい……」


「いや逆に死ぬくね?」


「えぇっ!?」


   ◇◇◇


「てかさ」


 りながカリナの前髪を持ち上げる


「素材めっちゃ良くない?」


「そ、素材……?」


「なんで隠してんの?」


「え……」


「ダイエットより先に、

 盛ってみたらいいじゃん!」


 カリナが固まった


「も、盛る……?」


「わたしがやってあげるからさ!」


 りながニヤリと笑う


   ◇◇◇


「創ちゃん」


 沈黙


 次の瞬間


 ――ブワッ!!


 金色の光が部屋を包み込んだ


「また始まった!?」


 エミリアが頭を抱える


『“盛りたい”という欲求を検知』


「いや今回わたしの欲求なんだけど」


 さらに光が弾ける


 ヘアアイロン


 ドライヤー


 ヘアオイル


 ネイル


 肩出しニット


「これは“ドウテイヲコロスニット”!?」


「ドウテ、なんですか?」


 フィリアが困惑した


「気にしなくていいやつ!」


   ◇◇◇


「はい完成!」


 数十分後


 カリナが鏡を見る


「……え」


 そこにいたのは


 柔らかく巻かれた髪


 丸メガネを外し、

大きく見える瞳


 少しだけ赤くなった唇


 そして。


 自信なさげだった少女とは、

まるで別人の笑顔


「か、かわいい……」


 カリナが震える


「いや元からかわいかったし」


 りなが笑う


「隠してただけじゃん」


 カリナの目に、

じわっと涙が浮かんだ


   ◇◇◇


 そして翌日


 バァン!!


「レティシア様ぁぁぁぁぁ!!」


「うおっ!?」


 カリナが勢いよく部屋へ飛び込んできた


 しかも。


 隣には、

爽やかな青年までいる


「え、誰」


「子爵家のエリオットです!」


 青年が頭を下げる


「昨日のパーティーでカリナ様へ一目惚れしまして!」


「結婚しました!!」


「いや早くね!?」


 りなが思わず叫んだ


「展開が爆速なんだけど!?」

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