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『平成ギャルが公爵令嬢に転生したら、貴族社会がマジでだるすぎた件』  作者: qp46


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31話 黒歴史なんて笑ってなんぼっしょ!

「うあぁぁぁぁぁ……」


 りなが頭を抱えていた


「レティシア様!?」


 エミリアが慌てる


「ど、どうされたのですか!?」


「いや実は急に恥ずかしい過去思い出して死にたくなってきた……」


「急ですね!?」


 りなが机へ突っ伏す


「うわぁぁぁぁぁ……

 なんで急に思い出すんだろあれ……」


「れ、レティシア様?」


 その時


 バァン!!


「その話聞いてみたいです!!」


「地獄耳か!?」


 フィリアが勢いよく部屋へ入ってきた


「だ、だって気になります!」


「いや〜……」


 りなは遠い目をする


「まあ、

 笑ってもらえたら楽になるし語ってやるか……」


   ◇◇◇


「昔さ」


 りなが語り始める


「“プリティキュアムーン”っていう女児向けアニメにハマってたんよ」


 沈黙


「じょじむけ……?」


「アニメ……?」


 フィリアとエミリアが首を傾げる


「小さい子向けの物語みたいな?」


「なるほど!」


「んで、

 15くらいになっても、

 本気で“なれる”って思ってた」


「なれる?」


「魔法少女」


 再び沈黙


「魔法少女……?」


「かわいい衣装で変身して悪いやつ倒す存在」


「かっこいいです!!」


「いや聞いて最後まで」


 りなが頭を抱える


「わたし、

 そのキャラのコスプレして、

 屋上で魔法の練習してたんよ……」


「…………」


「しかもめっちゃ本気」


「…………」


「“ムーンスターダストフレア!!”とか叫びながら」


 フィリアたちが固まった


「んで?」


 エミリアが恐る恐る聞く


「友達に見られた」


「うわぁ……」


「無事爆死」


 りなが天を仰ぐ


「友達は笑ってくれてたけど、

 わたし今でも思い出すたび萎える……」


   ◇◇◇


「でもまあ」


 りながふっと笑う


「まだなれるかもって思ってるけどね!」


「おぉ……!」


 フィリアの目が輝いた


「きっとなれます!!」


「いやそこは止めろ!?」


「ですが!」


 フィリアは真っ直ぐりなを見る


「その方以上に、

 今のレティシア様は輝いています!」


 りなが少し固まった


「……フィリア」


「はい!」


「急に良いこと言うじゃん……」


「えへへ……」


   ◇◇◇


「では次は私です!」


 フィリアが勢いよく立ち上がる


「実は昔、

 レオンお兄様の――」


 ドォン!!


 扉が勢いよく開いた


「黒歴史の話と聞いた!!」


「うわぁ!?」


 レオンが真顔で立っていた


 さらに。


「待て、

 それなら私にもある」


 ルークまでいる


「いやなんで来んの!?」


「若い頃は誰しも通る道だからな」


 エリック王まで頷いていた


「お父様まで!?」


 その後。


 王族による黒歴史暴露大会が始まり、

城中が地獄みたいな空気になった。


   ◇◇◇


「……でもさ」


 最後にりなが笑う


「黒歴史なんて笑ってなんぼっしょ!」


 フィリアたちがきょとんとした


「気にし過ぎたってしょうがなくね?」


「今笑えてるなら、

 もうそれで勝ちじゃん」


 少しの沈黙


 そして。


「……たしかに」


 フィリアがふふっと笑った


「なんだか、

 少し気が楽になりました」


「っしょ?」


 その瞬間


 ピコン


『ムーンスターダストフレア』


「創ちゃん覚えてんじゃねぇぇぇぇぇ!!!」

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