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『平成ギャルが公爵令嬢に転生したら、貴族社会がマジでだるすぎた件』  作者: qp46


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31/68

30話 既読スルー=駆け引きは成立しねぇから!

 その日の午後


 いつものように、

公爵家でお茶会をしていた


 だが


「……」


 フィリアの様子がおかしい


 ずっと“lean”を見ている


「フィリア?」


「……はい」


「いや絶対なんかあったじゃん」


 りなが覗き込む


 画面には、

騎士のアイコン


『マイル』


『本日の訓練お疲れ様でした!』


 既読


 だが


 返信は来ていない


「……え」


「既読スルーされてんの?」


 フィリアがしょんぼり俯く


「昨日までは普通だったのですが……」


「何時間?」


「三時間です」


「うわ微妙に長い」


「しかも既読は付いております……」


「それはしんどい!」


 りなが即答する


「ですよねぇ!?」


 フィリアが半泣きになる


   ◇◇◇


「でも既読スルーはないわ」


 りなが腕を組む


「忙しいとか?」


「本日は休暇のはずです……」


「うわ」


「うわ、じゃないです!」


「いやでも既読付いてんだよね?」


「はい……」


「なら読んでる」


「うぅ……」


「よし」


 りなが立ち上がる


「直接行こ」


「え」


「え?」


   ◇◇◇


 騎士団訓練場


「マイルー!!」


「レ、レティシア様!?」


 若い騎士が飛び上がった


 フィリアはその後ろで、

少し不安そうに立っている


「えっと……どうされたのでしょうか……?」


「既読スルーした?」


 直球だった


「ぶっ」


 マイルがむせる


「い、いやこれはですね!?」


「その…返事は遅ければ遅いほど気になるって聞いて……!」


 沈黙


「……は?」


 りなが真顔になる


「駆け引きのつもり?」


「は、はい……」


「マイル様……」


 フィリアがしょんぼり俯いた


「うわ最悪」


「えぇっ!?」


「いい?」


 りながマイルを指差す


「既読スルー=駆け引きは成立しねぇから!」


「せ、成立しない!?」


「駆け引きってのは、

 相手に“見てもらうまで”に発生するもの!」


「見る前!?」


「既読付いた時点で、

 相手は“待ち状態”入ってんの!」


「なるほど……!?」


 マイルが衝撃を受けていた


「しかもフィリアめっちゃ不安になってたし」


「えっ」


 マイルがフィリアを見る


 フィリアは小さく頷いた


「嫌われたのかと……」


「うわぁぁぁぁぁ!?」


 マイルが頭を抱えた


   ◇◇◇


「も、申し訳ありません!!」


 マイルが勢いよく頭を下げる


「お詫びに今後は即返信を――」


「いやそれはそれで重い」


「どっちなんですか!?」


 りなが吹き出した


「普通でいいの普通で」


「むずかしすぎません!?」


「わかります」


 フィリアも真顔で頷く


   ◇◇◇


 その夜


 ピコン

『本日はありがとうございました!』

 ピコン

『大変ためになりました!』

 ピコン

『今後は気を付けます!』

 ピコン

『返信速度も改善します!』

 ピコン

『駆け引きはしません!』


「待って」


「連投はマイナスだろ!」

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