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『平成ギャルが公爵令嬢に転生したら、貴族社会がマジでだるすぎた件』  作者: qp46


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2話 異世界、盛れてなさすぎ問題。

「……地味」


 りなはぽつりと呟いた。


「え?」


 エミリアが首を傾げる。


「いや、この世界」


 窓の外を見る。


 広い庭。

 豪華な噴水。

 綺麗な花壇。


 なのに。


「なんか全体的に盛れてなくない?」


「も、盛れる……?」


 通じてない。


 だが、りなには分かっていた。


 この世界には圧倒的に足りないものがある。


 “映え”だ。


「色味が弱いんだよね〜」


「い、色味……」


「あとキラキラ不足」


「き、きらきら……」


 エミリアの脳が限界を迎え始めている。


 だが、りなは真剣だった。


 ドレスは綺麗。

 建物も豪華。


 なのに何か物足りない。


(あれだ)


 りなは鏡を見る。


 完璧美少女。


 しかし。


「……まつ毛、弱っ」


「っ!?」


 エミリアが息を呑む。


「お、お嬢様のお顔立ちは完璧かと……!」


「違う違う。素材はいいの」


「そ、素材……?」


「でも盛れてない」


 断言した。


 今のレティシアは、

素材SSRを無加工で出している状態。


 それはもう、

ギャルとして見過ごせない。


「……よし」


 りなは立ち上がった。


「作るか」


「え?」


「つけま」


「ツケ……マ?」


 その瞬間だった。


 ――ブワッ。


 突然、部屋に金色の光が溢れた。


「きゃっ!?」


 エミリアが悲鳴を上げる。


 空中に浮かび上がる謎の魔法陣。


 いや、違う。


 もっと神々しい何か。


『創造神スキルを確認』


『所有者:星宮りな』


『“盛りたい”という強い意志を検知しました』


「えっ」


 りなが固まる。


 次の瞬間。


 空間が歪んだ。


 キラキラした光が集まり、

りなの目の前に“何か”が形成されていく。


 細く、美しく、

漆黒に輝くそれは――


「……つけまじゃん」


 本当に、つけまだった。


 沈黙。


「…………」


「…………」


 エミリアが震える声で言う。


「お、お嬢様……今、何を……」


「え、つけま作った」


「つけ……?」


「まつ毛盛るやつ」


「まつげを……盛る……?」


 理解できていない。


 当然である。


 ここは異世界だ。


 つけま文化など存在しない。


「まあ見てて」


 りなは慣れた手つきでつけまを装着した。


 そして鏡を見る。


「……ッ!!」


 エミリアが息を呑む。


 変わった。


 ほんの少し。


 だが、確実に印象が違う。


 目力。


 華やかさ。


 存在感。


 レティシアの美貌が、

さらに“完成”した。


「やっば。盛れた」


「も、盛れ……」


 エミリアの膝が震える。


「お、お嬢様……まるで女神のような……」


「え、わかる?」


「はい……!」


 りなはニヤリと笑った。


 その瞬間。


 脳内に謎の声が響く。


『創造神スキル経験値獲得』


『“つけま”が異世界人に感動を与えました』


『スキルレベルが上昇します』


「……は?」


 りなの頬が引きつる。


「いや、なんで?」


『次の創造候補を解放します』


『ルージュ』


『ネイル』


『プリクラ機』


「プリ機まで作れんの!?」


 異世界の創造神、

だいぶギャル寄りだった。

後書き


ここまで読んでいただきありがとうございます!


異世界につけまが誕生しました。

この世界の未来が少し心配です。


本作は、

作者の“なんとなくの平成ギャル知識”と、

ノリと勢いで構成されています。


細かいことはマジアゲ精神で読んでいただけると嬉しいです。


また、作者はジャンル問わず色々な作品を書いています。


▼AI×異世界ファンタジー

『俺だけレベルが上がらないのに、補助AIの『最適行動』でいずれ世界最強に!?』


▼妄想を具現化して戦う異能バトル

『妄想具現化コロシアム』


▼学園ホラー

『学校の怪異』


▼“ひと”をテーマにした短編作品

『石を積む。』

『君を再現する。』


▼子供向け妖怪作品

『カクシ図鑑』


ほかにもメモ帳で眠っている短編など色々あります。


気になった作品があれば、

ぜひそちらも読んでみてください!


それでは次回、

異世界人たちは“盛る”という概念にさらに脳を焼かれます。

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