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近くのようで遠いクラスメイト  作者: いちごモンブラン


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文化祭 2

僕は斎藤に連れられ、屋上に訪れた。2人しかいない空間に漂う緊張感。その空気を振り払うかのように斎藤が口を開いた。

「俺、麻耶に告白しようと思っている。」

…やっぱりな…。声を掛けられた時からそんなような気がしていた。

それをあえて僕に言うのは、同じ感情を持っているのに気づいたからか…。

「僕も同じさ。告白するつもり。」

僕はきっちり宣言してみせた。その言葉を聞いた斎藤は表情を曇らせす。その顔には僕の知らない2人の過去があるのだろう…。…元カレと倉瀬は口にしていたが、斎藤からは倉瀬への好意が感じられていた…。恋愛に疎い僕だから、はっきりとしたことは断言できないが…。何が原因で別れたのか…。それを聞いていいのか…。そこまで踏み込んでもいいのか…。考えていても答えなんて出ない。…でもそれを知らないと斎藤に対してフェアではないと感じた。

自分勝手だろうか…。でも、それでも、聞かずにはいられなかった。

「あまりこういうことを聞くのはよくないだろうけど、どうして倉瀬と別れたんだ?」

驚いたような斎藤の顔。僕がそのことを知らないと思っていたのだろう。

「なんだ知っていたのか。なら話しは早い、麻耶はお前の手に余る。」

その言葉に僕はむっとする。まるで部外者が俺たちの問題に首を突っ込むなと言わんばかりの台詞だ。

「なんでだよ。昔付き合ってたのか知らないけど昔の話だ。今は関係ないだろ。」

僕は斎藤に食って掛かる。こんなこと言われて怒るなというほうが無理だ。

だが斎藤は、そんな僕に対して努めて冷静に振る舞う。その態度には人を軽んじている素振りには見えない。

「何度でも言うぞ。麻耶から手を引いた方がいい。これはお前の為でもあるんだ。」

そんな何処ぞのフィクションのよいな台詞を吐いたこの男の顔は真剣そのものだ。

「忠告有難う。でも僕の気持ちは変わらないから。今日、この文化祭で倉瀬に告白する。それは変わらない。」

目の前の男にまたも宣言してみせた。これが僕の覚悟と言わんばかりに。

「そう、ならもう何も言わない。でも1つ憶えて置いた方がいい。倉瀬はお前が思っているようなやつじゃない。」

倉瀬のことも悪く言うのか…‼️

「そんなのお前が決めることじゃない。」

「お前が決めることでもない。相手の知らない一面を知って、それでも好きなら告白すればいいじゃないか。少なくとも俺はそうする。」

「言われなくても…‼️」

怒った僕は会話を切り上げ、屋上を後にする。


過去に囚われた男を一人残して…。











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