リッキーの情報
ちょっと整理したいわね…
リッキーは私が口にしていないことも理解しているようだし、リッキーの考えていることも私に伝わってくる。
客観的に見ると、NeuraLumeと私は一体化しているように見えるわね。
葵さん? 晶?はNeuraLumeを使って、GregとChristineの殺人したのではないかと疑われてると言っていたけど、今の状況じゃ疑いを晴らすことは無理ね。
ん? でも、どうして私がGregとChristineを殺す必要があるの? 動機がないじゃん。
「ふっ。お前は知らなかったのか」
「何を?」
「お前の親父が殺された理由だよ」
「殺された? 事故じゃなかったの?」
「あぁ。事故じゃない」
「もしかして、殺したのがGregとChristine?」
「直接は手を下していないが、関係者であることには違いない」
「何を知っているの? 教えて」
「俺もすべてを知っているわけじゃないし、正確かどうかもわからないぞ」
「すべて教えて」
「すべてねぇ。長いぞ」
「いいわ」
「NeuraLumeに俺の脳情報が入れられたことは知っているな。P351827プロジェクトの最終目標を知っているか?」
「知らないわ。何?」
「永遠の命さ」
「永遠の命ね…」
「永遠の命を得るために、脳細胞の再生など様々なプロジェクトがある。それらが競っている」
「様々なプロジェクトってかなりお金がかかるでしょ?」
「スポンサーはかなりいるらしいから資金はかなりある。だが、無限に資金があるわけじゃない。だから、脳細胞の再生に希望があるということで、その他のプロジェクトは存続の危機だったんだ。存続するためには起死回生の一手が必要だったんだ」
「…」
「P351827プロジェクトは脳をコンピュータで再現することで永遠の命を目指していた。脳細胞の動作をプログラムで動作させることには成功していたが、2つの問題があった。一つは実際の脳より遅いこと。もう一つは脳情報の解像度が低い」
「NeuraLumeで脳のシミュレートできることをどこかで知ったのね」
「そうだ。しかも、NeuraLumeは光量子チップを増やすことで処理向上の可能性が高かった。現実の人間を超えることも可能性に注目が集まった。残りは脳情報ということで、俺が選ばれたというわけだ」
「なるほど… でも、お父さんが殺されたことに繋がらないじゃない?」
「あわてるなよ。これからだよ」
「続けて」
「俺の脳情報を沖芝工業に流して実験させたが、うまく動作しなかった」
これは、知っているわ…
「奴らは俺の精神に問題があったから失敗したのではないか?と考え、奴らは薬物をやったことのない生きの良い対象者を探した」
「生きの良い? って生きている人ってこと!?」
「あぁ。新鮮でないと脳情報が正確には取得できないらしい。俺の脳情報は極超低温のまま取得したようだぞ。だから、殺人事件の死体では新鮮じゃないからダメらしい」
「探したと言ったけど、どうやって探したの?」
「クレードルという組織の中から探した」
「クレードル?」
「表面は養護施設だ」
「表面? 裏があるってこと?」
「裏はかなりグロいぜ」
「教えて」
「研究機関での失敗作の管理と研究機関への検体の提供だ」
「そんな人権を無視した施設があるんだ… ひどいわね」
「失敗作はお前もよく知っている奴だ」
「私が? 誰?」
「葵と晶だよ」
「葵さんはその研究所に保護されたと言ってたけど… 葵さんは悪い印象を持っていなかったと思うわ」
「葵と晶はクレードルの裏を知らないのだろう」
「そっか…」
「だが、お前の親父は調査して知っていた」
「そうなの!?」




