相談 その2
「…一緒にシャワーを浴びない?」
私は悠人の腕をひっぱり、言った。
悠人が携帯に手を伸ばしたため、体の向き変わり、表情が見えない。
「レッチリを流してくれ」
携帯のチャットボットに指示したようで、音楽が流れ始めた。
「音量を大きくしてくれ… もう少し」
悠人は私の手を握って、バスルームに引っ張る。
自分で誘ったけど照れる…
バスルームにもスピーカーが付いているようで、ここでもレッチリ?の音楽が流れている。
私は聞いたことがなかったけど、ロック? パンク? ムードは無いわね。
悠人も意図を理解して音量を上げたのよね?
何もしないというのは不自然よね…
照明が明るすぎるので、いくつかの明かりを消し、Tシャツを脱いだ。
悠人が少し慌てて私の肩を抱き寄せ、「脱ぐのか?」と耳元で小さく言う。
「悠人も脱いで…」
バスタブに入った。
悠人も入ってきたので、シャワーカーテンを閉め、シャワーを全開にして、悠人に抱きつき耳元で「話をするにはこうするしか無いから、レッチリ?の音を大きくしたのでしょ?」
「ここまでするとは思っていなかったよ」
寝返りをうつと、温かい… 何?
私は目を開けると、隣に悠人がいた…
あ! そっか。そうよね… そりゃいるわよね。
うーん。よく寝たー。スッキリ! 久々にぐっすり眠れたわ。 ここのところ寝るとNeuraLumeの世界に入っちゃっうからぐっすり眠れなかったのよねぇ。
ん? あれ? 私、寝たよね? ハイテク毛布使っていないよね? ま、使う余裕? タイミングはなかったこともあるけど… ハイテク毛布が必要なことをすっかり忘れてた…
ハイテク毛布がないと、NeuraLumeの世界?に入ってしまうと思っていたけど、昨晩は普通に眠れたわね。どういうこと?
私は悠人の寝顔を見ながら、考える。
昨日にしたことが今までと違ったということだけど、悠人と…が関係している?
赤くなった顔を手で覆った。
ん? なんか、私、肌艶もいいような気がする…
毎日すれば、ぐっすり眠れるし、肌艶も良くなる? まさかね。
悠人の温かさが伝わってくる… もしかして、悠人の体温がハイテク毛布代わりになった?
私が悠人を見つめていると、悠人が目を覚ました。
「ん? 彩音… 起きたのか」
「おはよう、悠人。私、ハイテク毛布を使わなくても普通に寝れたみたい」
「そうか… ん? そうだな。ハイテク毛布を使っていなかったな… 忘れていた」と悠人が掛け布団を少し上げて中を覗いた。
あ! 私、裸じゃん! 覗いちゃだめ!
掛け布団をギュッと上からおさえて、枕を悠人の顔に押し当てて、「しばらくそうしていなさい! 枕を動かしちゃダメよ!」と言った。
「なんだよ」
「いいから、動かない!」
今更という気がしないわけじゃないけど…
「あぁ。わかったよ」
私はチェストに置いてあった着替え用の服を引っ掴み、バスルームに逃げ込んで服を着た。
部屋に戻り、チェストにある悠人用の服を枕元に置いて、「着替えよ」と言った。
「枕は動かして良いのか?」
「いいわよ」
悠人は何もなかったかのように服を着始める。
うーん。バスルームで着てというのも変な気がする…
「ねぇ、悠人」
「なんだ?」
「どうして、ハイテク毛布なしで普通に眠れたを思う?」
「そうだなぁ… 彩音が起きなかった時と昨日との違いが原因の可能性が高いよな?」
「そうね」
「昨日したことは…」
「あー! 具体的には言わなくていいから! でも、原因を探るにも再現性があるか確認が必要よね… できるだけ同じことをすべきか…」と最後は自分の考えが口から出ていた。
「わかった」
え! ん? ちょっと待って! これって今日もしましょうと私が宣言したってこと?
私は顔が赤くなるのを感じたので、手をうちわのように動かす。
「ちょっとこの部屋、暑くない?」
「そうか?」
私は空気を変えるために、「ねぇ、食事に行かない?」と言った。
「あぁ。わかった」




