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ダンジョン学園サブカル同好会の日常  作者: くずもち


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第297話許可できないライン

 天使達は一旦迷いはしたものの、ハットリさんの指示に従い動き出す。


 いつもの軽い様子はなく、戦闘モードに移行した天使達の力は本物だった。


「……っ!」


 ハバキリ君はあまりにもレベルの違う圧倒的なプレッシャーに萎縮して崩れ落ちていた。


 そしてハットリさんは表情を引きつらせ、しかし―――どこか嗜虐的な感情をのぞかせていて―――。


「……それはダメだ」


「はっ?」


 だがそうはいかない。


 背後から素早くハットリさんをアームで掴み、拘束。


 一瞬で制圧する。


 身内同士での喧嘩程度であれば、一旦様子を見るのもいい。


 だが貸し出したモンスターで生徒を襲うなんて話は絶対に看過できない。


 一発レッドカードだ。


「ぐっ! 店員達! 助けて!」


「は? 嫌でち?」


「いったん貸し出しキャンセルでち~。今までのフトーろうどうの対価を求めるでち!」


「タマとるでち?」


「とるでち」


「ヒィ!」


「タマ取らないの。後でお菓子をたっぷりあげるから」


「「わーいでち!」」 


 さてではどうするか?


 何かを説明するかとも考えたがこのタイミングだ。確実にどこか怪しくなる。


 天音さん辺りからは恐ろしく詰められることが容易に想像がついた。


 解毒はしておくとして……確実に事情を説明したいのは、この中では一人だけ。


 僕はちらりとハバキリ君を確認して、口の中でため息を吐く。


「さて……じゃあ、一旦引くよ」


「え? ええ!」


 結局僕はアームでハットリさんを空に放り投げると、黒い影が魔女をさらって、店の屋根に着地した。


「……じゃあ、いったん店に帰還」


「「はいでち!!」」


 キューピッツはピシリと敬礼して店に去り、桃山君は確保したハットリさんを肩に担ぎ直すと、こちらに目配せしてここじゃないどこかを指差す。


 僕がひとまず頷くと、目にも止まらない速度で姿を消した。


「……き、君は」


 そしてやっと絞り出したような声を聞いて、僕はハバキリ君を振り返る。


 だが一旦、人差し指を立ててジェスチャーで質問を封じた。


「……話はあとで」


 幻術シール応用編。


 僕はそのまま全身を燃え上がらせた。


 鮮やかな炎はそのまま激しく輝いて、周囲の目を眩ませる。


 炎が消えた時、僕は転移魔法で一時脱出した。


 まぁ後には何も残さない……なんてことは出来ないわけだけれども。






「……」


 僕は瞳を閉じ、部室でその時を待っていた。


 机と椅子を用意し、座しておそらく来るであろうその人を待っている。


 そして彼は、思ったよりもずっと早くこの場所に辿りついた。


 コンコンとノックの音が響き、少し間をおいて扉は開く。


 扉の前に立っていたのはたった一人だった。


「……ようこそハバキリ君。パーティのみんなとは来なかったんだね」


「……ああ。これはボクの問題だからな」


 真剣な表情で部室にやって来たハバキリ君を、僕は迎え入れた。

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― 新着の感想 ―
ちゃんとけじめとしてあの魔女には相応のヤキを入れないとね。具体的には全ての所業と思考回路をハバキリ君に教えてあげよう。それで毒殺しようとしてきたら今度こそ命はない。
更新ありがとうございます∠(`・ω・´) きっちり事情を説明しとこ(;´∀`)今まで知識や情報を伝えた相手が同好会のメンバーや生徒会の人達みたいな良い人達で気づかなかったけど、ハットリさんみたいな与え…
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