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ダンジョン学園サブカル同好会の日常  作者: くずもち


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第291話SOSが来た

「では! 続報をお待ちください! まずはハンマー……ハンマー? とにかく最高のやつを仕上げますので!」


 東雲さんは意見をまとめ、工場で相談してみるととてもいい笑顔で帰っていった。


 もちろん最愛の懐刀と一緒にである。


 やる気満々の後ろ姿を見送った僕と桃山君は、城のテラスで漫画と余ったコーヒーなど嗜みつつ、熱いトークを振り返っていた。


「ふー。いやぁ……盛り上がったでござるなぁー」


「そうだねぇ。面白くなってきたもんだよ」


 一体何が完成して来るのか? 楽しみに待つとしよう。


 僕もすぐに完成はしないと思うけど、完成自体はそう時間はかからない確信があった。


「アレを着て戦うワタヌキ氏の雄姿! 楽しみでござるな!」


「……おお、そうか。アレ着るの僕なんだよね……そうか……」


 だけどふと冷静になってしまった僕は急に不安になってしまった。


「……えぇ。何で今更戸惑うんでござる?」


「いや、考えるのが楽しくなってきちゃってたよね。そうだよ……僕が着るんだアレ……大丈夫かな?」


 何がとは言わないが、ロマンを詰め込み過ぎたかなって。


 夢を詰め込み過ぎて、中身が潰れてしまいやしないだろうか?


 桃山君もその点、実際に自分が着てみることを想像したのかとても微妙な表情をしていた。


「そう改めて聞かれると……大丈夫でござろう? カッコイイのは間違いないでござるし」


 僕と桃山君は、今までの自分達のアイディアのすべてを反芻し、首を傾げた。


 まぁ東雲さんも楽しそうだったし、大丈夫だろう。


 そして桃山君もその手に持った大量のメモはそのままやる気の現れである。


「まぁ……何にしても楽しみだよ。うん。こういうのは触ってなんぼだ」


「そうでござるなぁ……。東雲氏なら相当すごいの作って来るのは間違いないでござる」


「まぁそうだろうね……そう言えば、桃山君気が付いた? あのお付きの美少年、東雲さん作の刀なんだよ? ……東雲氏はやる女だよ……」


「……マジで言ってるでござるか?」


「マジ」


 攻略君のアドバイスがあったとしても、まさかあそこまで完璧にイメージ通りに作り上げてくるとは思わなかったもの。


 ある意味夢の具現化を目の当たりにしたんだと知った桃山君は、凄いもんだと唸っていた。


「いやー……世の中、凄い人はいるもんでござるなぁ」


「本当だよ」


 まぁしかし、本日は一段落である。


 ほのぼのと後はまったりしようとしていたそんな時、僕の携帯が突然鳴った。


 するとそこにはメッセージが入っていて、送り主と内容を確認した僕はぎょっと内容を二度見してしまった。


「やばい桃山氏……SOSだ、行ってくる」


「……何事でござるか?」


 瞬間、濃密な戦意を漲らせる桃山君に僕は静かに首を横に振った。


「いや、その時が来たと……ハットリさんが。たぶんハバキリ君が薬屋の階層にようやく到達したんだよ」


 僕は軽くため息を吐いて、メッセージの内容をあっさり零した。

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