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(第3章開始!)“忌域”の辺境伯様に嫁がされた私、ハズレスキル「清掃」で荒廃領地と『王国の詰まり』を大掃除!  作者: 積と和〝
第1章 領都キャトルレアの夜明け

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第9話 実験してみました

「奥様、あの何をなさるのか教えてください」

 メアリーが心配そうに私に問いかける。

「侍女長、いいじゃないですか。奥様のやることに決して間違いはありませんから」

 アーナが最近、無条件に私の味方になってくれる。


 今3人は屋敷の庭に来ている。

 庭といっても園庭、裏庭より狭いがそれでも林も庭に含まれる作りになっているのでどこからどこまでかわからないくらいに広大だ。

「アーナ、私も奥様のことは信じています。安全面を心配しているのです」

「奥様それで何をなさるんですか」

 アーナ、メアリーさんを完全にスルーしてるわよ。

「うん、この前アーナの可愛い子供が病気になっちゃったでしょ。畑の清浄も必要だし。だからこのお屋敷の敷地全体を常時空気清浄しようと思ったの。旦那様からの手紙によると瘴気を取り除くのもできているみたいだから」

「???」

 アーナまで表情が固まっちゃったわ。

 まずいのかしら。


「あ、庭は何かまずいのですか?屋敷建物内だけの方がよければそうしますが」

「奥様、そこではありません。常時空気清浄の“常時”という部分です」

「ああ、そこねえ」

「はい、そこです。わかっていただいて光栄です」

「わかったわ、何時から何時はやってはいけないの、そこは避けるから教えて」


「「違います!」」

 2人ともちょっと怒ってる?

「ずっと魔法使い続けるなんて魔力が持ちません。屋敷の者たちのためにやっていただくのはありがたいのですがそれで奥様の健康を害しては意味がありません」


「あ、私魔力量だけは王族並みよ。まあちょっとスキルがイマイチあれなだけで」

 自分で言ってて落ち込んじゃうわね。

「このお屋敷の範囲くらいなら余裕よ。流石にこの辺境伯領全体を常時するのは骨が折れるけどね」

(?骨が折れる?)

「まあ、それで奥様が良いのであればお止めしませんが、無理はダメですよ」

「ええ、もちろん。で、2人に付き合ってもらったのは、水のことを聞こうと思ったのよ」

「水、ですか? 井戸から汲み上げていますのでここではなく裏手の汲み上げ場になりますが」

「じゃあ、まずは」

(空気常時清浄!)

 屋敷内の空気を常に浄化する。

「ほええー、もう空気が少し軽くなりましたよ。ねえ、侍女長」

「ええ、そうね、確かにすごいわ」

「そう?コツを掴めば清掃スキル持ちなら誰でもできるのよ。範囲は狭いでしょうけど」

「そんなはずは…」


 そんなことより私は水質改善の方が気になって水汲み場へ急いで向かった。


 ーーー


「奥様、ここですが。もしかして水も綺麗にするんですか。水は多分あまり汚れていないと思います。地下水ですし」


「そうなのね。でも一応見てみるわ」

 浄水器のイメージで。

(水質浄化!)

(ああ、すごく手応えがある。結構効いてる)


「メアリー、アーナ。結構綺麗になったと思うわ。ちょっと確認してみて」


 2人は井戸から桶一杯分の水を汲み上げた。

 アーナが1すくい飲んでみる。

「うーん? って侍女長、の、の、飲んでみてください。水なのに美味しいです」


「はいはい、あんたのは大袈裟だから……」

「……」


「ね?」


「……うんまっ」


「え?」


「い、いえ、確かに美味しいです。雑味がないというか、ちょっと甘いのね」

 メアリーがちょっと顔を赤らめながら言った。


「ですよねえ侍女長!王都の水はこんなに美味しいんですか」

「いいえ、王都の水は別の意味で美味しくないわ。泥臭くて変な味がする。我が家の水は私が綺麗にしていたからこんな感じだったかな」

 私は2人に向き直った。

「後日、領都の街に行きたいから付き合って」


「はい? 街ですか。買い物、……じゃあ無さそうですね」

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