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“忌域”の辺境伯様に嫁がされた私、ハズレスキル「清掃」で荒廃領地と『王国の詰まり』を大掃除!  作者: 積と和〝
第3章 王国の詰まり一掃します

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第44話 フェルミナの背中

 数分後、徐々に体の暑さと、ケイト様の光が消えていた。

「完治はしていないかもしれません。少なくとも体内で悪さをしていたものは現時点ではなくなっていますが、時間と共にまた増えてくるかもしれません。経過観察しないとわからないです」

「つまり、今は元気になっているということでしょうか」

「はい、体力をつけてあげれば普通に過ごせるはずです。ケイト様、目、開けられますか」

 ケイト様がゆっくり目を開ける。

「はい、なんとか。ただ、いつもの苦しさはないように感じます」

 起き上がりベットから降りようとする。

「お嬢様、無理はいけません」

「そうね、アーレブ、支えてくれますか」

「はい」

「あ、私が支えよう。私はローザ様の護衛のコーネルという」

 コーネルが力強くケイト様を支える。

 ケイト様がコーネルを見て赤くなっている。

「コーネル様、力強くて素敵です。私もそうなりたい」

「ああ、これからなれるぞ。まずは飯をたくさん食え」

「は、はいお姉様」

「おねえ、さまか」

 コーネルも嬉しそうでよかった。


 ーーー


 コーネルに支えられながらも、歩いて階段を下り、旦那様の待つ応接室までやってきた。

 アーレブさんは心配しながら見ているが笑ったり、驚いたり、泣きそうになったりと大忙しだ。


「おお、ケイト嬢か、辺境伯のノーブルだ。思ったより元気そうではないか」

「はい、聖女ローザフラウ様のおかげです。あと、コーネル騎士様も」

「わ、私は何もしていないぞ」

 コーネルは相変わらず照れ屋だ。

「聖女ローザ、ケイト嬢はどんな感じだ」

 旦那様が嬉しそうなのが気になるが

「旦那様、聖女はやめてください。ケイト様もですよ。えーと、ケイト様にはまずよく食べて体力をつけていただきます。経過観察はしていきたいと思っています」

「つまり今後確認は必要だが、治癒は成功したということだな」

「はい」

「さすが聖女様でございます」

 アーレブさんの言葉に私は諦めのため息をついた。


 このまま屋敷内の他の人たちの治療も行った。みんなの治療を目指していますからね。

 幸い重症のものや難病はケイト様以外、他にはなかったので全員を診ることができたが、今後、たくさんの人たちの病気や怪我とどのように接していくかを考えさせられた。


 辺境伯の屋敷に戻った私たちは主要なメンバーを集めて話し合いを行なった。

「これからのやるべきこと、これに優先順位を付けたい。まずはガンダルク元公爵家で奴隷や人質とされていた者たちの支援だ。すでに救助はされているが相当に酷い扱いだったようだ。娘を人質に取られているコルとの約束でもある。そのあと俺とローザの結婚式、続いて領地や王国内の人々の治癒を始めたい。何か意見はあるか?」

「はい、旦那様、私たちの結婚式の前に領地の作物成長を促進して収穫量を増加させ、人口増加に備えたいと思います」

「なるほど、それは重要だが、技術的な目処はついたのか?」

「はい、ミルの植物魔法に協力して貰えばできます。その際は旦那様をはじめみんなの協力をお願いします」

「了解した、他に意見は?」

 フェルミナが手をあげた。

「私はフェンリル種としての力を覚醒しとても素早く、馬のそれ以上に走れます。奥様は馬に乗れますが、まだ早くは走れません。領地や王国内を回る際は私がお連れしたいです」

「でもフェルミナ、あなたの肩におぶさるの?」

「いえ、実は最近気づいたことがあります。お手間ですが庭に出ていただいていいですか?」

 言われるまま全員で庭に集まった。

「ではご覧ください」


 フェルミナの姿が少しずつ変わっていった。


「かわいい! きれい! ふわふわ!」

 たまらず声を上げる私。

「これは素晴らしいな。確かに白く美しい毛並みだ」

 旦那様も感心している。

 そこには熊ほども大きく、真っ白な美しい毛で覆われた大きな狼のようなフェンリルがいた。

「変身できるんです」

 フェルミナの顔が少し照れている。

「触ってもいいかしら」

「はい、奥様、できれば背中に乗ってみてください」

 スカートなのでまたがる、ではなく体を預ける感じで背中に乗った。

「柔らかくて気持ちいい。あといい匂い」

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