第29話 狙われた私
ノル様の許しが出て3日後、慣れない馬で騎士団と共に現地に向かう。もちろんノル様やコーネル、フェルミナ、エル、ミルも一緒だ。
距離はあるが馬車よりもやはりかなり速い。
屋敷を出て2日後に現地に到着した。
森とその周辺に広がる草原といった景色だ。
一部残していた騎士団が本体のいなかったこの1週間討伐を続けていたが、最近また魔物の数が増えているとのこと。
確かにこの瘴気の濃さでは魔物が次々沸いてきそうだ。
着いて早々、私は空気浄化を始める。
魔法力を練って高めて
(空気浄化!)
再び強力な風が周囲に吹き荒れるが、騎士団の皆さんも慣れたものでしっかり防いでいる。
数分後、周辺の空気がすっかりきれいになった。
森の奥に逃げていく魔物たちの音が聞こえる。
「これで人里から話すことはできましたが、根本的な解決にはなりません。魔物がいられる地域を徐々に狭め1か所に集めたものを一気に討伐するような計画を立てられませんか?」
「だがそのためには人が住んでいない広大な場所が必要だ。あそこしかないな」
その夜は、近くの村に場所を借りてキャンプを張った。
私がいるので安全を図ったのだと思う。
ーーー
深夜、静かに近づく影が複数あった。
「そこまでだ」
フェルミナが二つの影を一気に切り裂いた。
無言で倒れた。
それに気づいた別の影が逃亡を図るが、
「逃げられん」
コーネルさんが同じく二つ影を切り裂く。
エルとミルが周りを警戒、エルガ探知魔法で周辺を確認している。
「今は周りにはもういない。でも初めは5人いた」
エルが教えてくれる。はじめに異変に気づいたのはエルだ。
「ありがとう、でも何者かしら」
「1人には致命傷を与えないようにしましたが自害しました」
「そうなのね」
「この者たちはおそらくガンダルク公爵家の手のものだろう」
ノル様が言いにくそうにいった。
「ガンダルク公爵家、王都周辺に領地を持つ名門の有力貴族ではありませんか。なぜわかったのですか、なぜこのようなことを」
「我が屋敷からガンダルク公爵家に頻繁に伝書便が飛んでいる。一部内容も把握している。が、理由はまだはっきりしない。ただ今回ローザ嬢が狙われたことを考えると瘴気を浄化されたくないのか、あるいはローザ譲に活躍されては困るかどちらかだろう」
「どちらにしても身勝手な理由すぎます!」
フェルミナが怒りをあらわにしている。
「とにかく警戒を怠るな。まだ1人逃亡中だ。例の侍女見習いの監視も続けろ」
ーーー
「そうか、わかった下がれ」
ふん、どの程度のものか探りを入れてみたが、あの手だれたちを一瞬とは。
ローザフラウ、これで勝ったと思うなよ。
「お父様、ローザにあまり成果をあげられては」
「ああ、わかっている。まあ心配するなフローレンス、陽動作戦だ」




