第20話 奴隷市場に行ってみた
遅れてすみません。予約を間違えて掲載できていませんでした。
メアリーが領内の清浄に理解を示してくれたのは正直助かる。
「しかし、今は人手が足りていないと考えます。そこで提案です。この領地は“忌域”ですので奴隷が多く送られてきており、王国内最大の奴隷市場があります。旦那さまは奴隷制度を支持していませんので管理しているのは王家ですが」
「つまり、奴隷を買って手伝わせるのですか?」
ーーー
私は執事長のシーバスと同じ話をしていたことを説明し、旦那様の許可も得ていることを話した。
「では話は早いですね」
「そうなのよメアリー。ただし、旦那様や団長さんは領内を隈なく回ることはまだ知らない。それはおいおい説得するわ。私は今回の件がなければもっと早くに奴隷市場に行きたかったくらいよ。でもこうやって事前に皆に話ができてよかったわ」
この時、使用人の中にこの話を快く思っていない者がいることに私は気づけなかった。
そしてその夜、伝書便が屋敷から王都に向けて放たれた。
「行け」
男が言うと影のような存在がそこから消えた。
ーーー
今日は執事長のシーバスに町の外れに連れてきてもらった。
護衛にコーネルがついてきている。
そう、先日話に出ていた奴隷市場だ。
普段は屋敷での旦那さまの仕事のほとんどを肩代わりしているシーバスが顔が効く店に案内してくれるという。
「実は私も奴隷の出身なんです」
馬車の中でシーバスから驚きの発言があった。
どんなに優秀でも、魔物に襲われて親を亡くすなどで奴隷になる者も多い。
そのため王国では命を繋ぐために必要な制度とされている。
年季明けや、買い値を所有者に払うことで犯罪奴隷以外は解放される。
「私も年季が明けて解放されました。いまの辺境伯さまが私の才を認めてくださり、わずか5年の年季で購入されました。通常は30年といったところでしょうか」
「初めから人材として購入したのですね」
「その通りだと思います。奥様もそういう視点で探してみてください」
ーーー
いくつかある店の中で一際大きく目立つ店に入った。
高級な奴隷を扱う店だと言う。
店に入ると年配の紳士風の男が出迎えた。
「ガッペルです。辺境伯さまの奥様になられるとのこと、どのような者をお探しですか」
「常にそばにいて護衛として仕える、できれば女性の剣士を探しています」
店主が少し考える。
「でしたら1人、狼人族の獣人ですが女剣士がいます。火魔法も使えるのでおすすめです」
(それはいいわね)
「見てみたいわ」
「どうぞこちらへ」
さすが高級な店ね。
みんな個室にいて部屋も綺麗。
入り口に鉄格子さえなければ奴隷部屋だとはわからない。
「フェルミナ、お客様だ。自己紹介をしなさい」




