表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブレイクギア ー動く工房の破壊整備士と創造の魔族少女ー  作者: すのもとまさお


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
39/52

第39話 な?変だろ?この街の連中


「見えたぜ。ロムドールだ」

「…ついに着いてしまった」


門も問題なく、通過できた。


「この辺で良いか」

ガラクタ丸を適当な広場で止める。


「運転手ってどんな人が良いの?」

「そうだなぁ…こいつを理解できる技術屋が良いんだが…」

「そんな都合よくいるもんかねぇ…」


「きゃああああああああああ!!!」

「!?ベルゼ」

「ここでこんな叫び声なんて珍しいな」

「呑気に言ってる場合か!!」


急いで降りてみたものの、広場に魔物も騒ぎもない。

誰かが襲われている様子もなかった。


その代わり…


「移動式蒸気機関工房《いどうしき じょうききかん こうぼう》B-GT型!!何でこんなところに!!」

「こんなの!博物館に持ってけるレベルじゃないのよ!!」

「ふふふふふ…こうなったら、持ち主に見つかる前にこっそり…」

身長の低い、金髪セミロングで眼鏡を掛けた少女が、イリアと目を合わせた。



「…」

「…」




「あの…」

「きゃあああああ!!ごめんなさいごめんなさい!!」

眼鏡の少女は土下座をし始めた。


「え?え?」

「つい出来心なんです!まだ何もしてないです!!見てただけです!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!」

「あ…?え…?」

早口で何言ってるか分からない…


「何騒いでんだよ…?」

「きゃああああああああああああ!!!」

「!?」

「つい出来心なんです!まだ何もしてないです!!見てただけです!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!」

「…」

「お前…こいつに何したん?」

「アタシは何もしてない!」


-ガラクタ丸 運転席-


「きゃああああああああああああ!!!」

「何でこんなに綺麗に整備されてるの!!」

「まだ現役で動かせる!!なんでなんで!!?」

「すごいすごいすごい!!これは歴史的大発見よ!!」


「…」

「な?変だろ?この街の連中」

「想像の10倍くらい…」


ベルゼは彼女をガラクタ丸に乗せていた。


「っていうか、なんでアンタも普通に乗せてるのよ…」

「興味あるってんだから仕方ねえじゃねえか」

文句を言いつつも、嬉しそうに答える。


「…あんたも技術屋なんだねぇ…」

「何を今更」


「はぁ…はぁ…」

「お、落ち着いた?」

「ええ。悪いわね…まさか、こんなレアな蒸気車が現役で動いてるなんて思わなかったから…」

「そんなに古いの?これ」

「蒸気機関が使われるようになったころに出たのよこれ」

「…え?」

「そういや、これ買った時、そんなこと言われたっけな」

「あんた!!どこで買ったの!!??」

「え?覚えてねえ」

「くそ!!レアな蒸気車があったかもしれないのに…!」

この人、初対面なのに結構ぐいぐい来る…


「ただ、一つ気に入らないことがあるのよねぇ…」

「…なんだよ」

ベルゼが睨む。


「何でリビングとか寝室があるのよ!?」

「改造したからに決まってんだろ」

「なんで改造してんのよ!」

「便利だからに決まってんだろ」

「それじゃあ、重量上がって蒸気機関に負荷がかかるじゃないの!!」

ベルゼに怒りをぶつける眼鏡の少女。


「…そんな事か」

「そんな事って何よ!負荷がかかり続ければ、どんな機械だって…」

「こっち来な」

「え…」

「お前みたいなヤツは実際に見せて説明した方が早いだろ」

「…」


-ガラクタ丸 蒸気機構室-


「…何で…」

眼鏡の少女は唖然としている。


「ここに余った圧を逃がす管に、あるんだが」

「ただ逃がすだけじゃもったいねえ。そこで、この部品を中継させて、補助管も繋げる」

「そうすれば圧が勝手に調整されて、負荷も偏らねえ」

「それどころか、全体に効率よく圧が回るようになる」

「だから機関への負荷は減る。その上で、出力は逆にブチ上がる」

「さらに補強も入れてる」

「無茶させても、簡単には壊れねえようになってんよ」




「…意味が分かんない…」

「だが、問題なく動いてる」


「…こんなの理論的じゃない…」

「…はぁ?」


「本来なら、こんなことしても逃がす圧なんて大した量じゃないから、出力が上がる訳ないのよ!」

「それなのに、何で問題なく動かせたわけ!?」


「ああ。本来ならな」

「??」

「もう忘れたか?こいつの型式」

「!?」

「ようは今の蒸気機関の構造とは違うんだよ」

「…そんなのどの本にも載ってなかった…」

「そりゃ、こんな古臭い機構、今の本に書かねえだろ」

「…」

「だが、おもしれえだろ?」


「…悔しいけど…」

「…面白い…」

「そうだろそうだろ」

ベルゼは嬉しそうに笑ってる。


「でも!」

「…まだ言うか…」

「まだ一つ気に入らないのよ!」

「なんだよ」



「何よ!!”ガラクタ丸”って!」

「え!?そこ!?」

イリアがツッコミを入れる。


「正式名称は”暴君ガラクタ丸”だけどな」

ドヤッ!



「…ダサ!!」

「良い名前だろ?」

「ダサいって言ってんのよ!!」


「わぁ!意外と意見が合う人だぁ!」

イリアが喜んでいた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ