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ブレイクギア ー動く工房の破壊整備士と創造の魔族少女ー  作者: すのもとまさお


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18/52

第18話 俺たちが出来る事はなんだ?


-門の前-


「止まれ」

騎士の合図とともに1台の蒸気車が止まる。


「な、なにか?」

「現在、魔族がこの街に潜入している。その間は誰であろうと調べさせてもらっている」

「待ってください!ケガ人がいるんです!」

「ここの病院ではダメなのか?」

「こことは違う病院へ向かわないとダメなんです!そうお医者さんに言われました!」

「…」

ジロリと車内を窓から見つめる。


「中を確認するぞ」

「!!?」


騎士は有無を言わさず、扉を開ける。

後部座席の布を見つめていた。


「これは?」

「けが人です!丁寧にお願いします」

「…」


バッ!

無理やり布を剥がす。



一瞬――


空気が止まる。





そこには--


重傷者がいた。



「!!?」

「だから言ったでしょう!早く向かわないと!」

「う、うむ。すまなかった」


蒸気車は門の外へ出ていった。


「…あの重傷者…」

「どこかで…」


騎士がポツリとつぶやく。



-街の外-


「いくぞ」

「うん」


門の騎士たちは、別の車両に注意を向けている。


「魔族の人…大丈夫かな…」

「今から病院に向かえば、たぶんな」

「それにあの人たちも…」

「…」


もし…バレたら…


「本当に良かったのかな…これで」

「…あいつらは」

「え?」

「覚悟を持ってやったことだ」

「俺たちに出来るのは、それに応える事だけだ」

「…」

でも…


「イリア」

「なに?」

「俺たちが出来る事はなんだ?」

「…」

出来る事…


「無事に…脱出する事」

「ああ」

「でも…」

言いかけた時。


「それさえ出来りゃ」

「あとは助けるなり何なり出来る」

「!!」

「だから、まずは自分の事を考えろ」

「…うん!」


ガラクタ丸まで急ぐ。

街から少し遠い所に止めたから無事であるはず。


そう思っていたが…



-ガラクタ丸周辺-


「そら、あんな馬鹿でけえのがあったら警戒するわな」

周囲には騎士。

調べているため、中に入ることは出来ない。


「さて、どう切り抜けるか…」


周囲を見渡す。

騎士は3人。


「お前、魔法は?」

イリアは魔力を込める。


…魔力の流れを感じる。


「…いけるみたい」

「よし。じゃあぶっとばすか」


しかも3人ともただの騎士だ。


…問題ねえ。

ベルゼはギアへ圧を送り込む。




ドォンッ!!




遠くの方から何かの爆発音が聞こえた。


「な、なんだ!!?」

騎士たちも気付く。


「まさか、魔族か!?」

騎士たちはその方向へ。


「今のうちだ。いくぞ」

「…ベルゼ」

「…どした?」

イリアが青い顔をしている。


「…あの方向…」

「あの人たちが…」

「!?」


「…中に急げ」

「…うん!」


ブシュウウウウ!!


ガラクタ丸が唸りを上げる。

一気に加速した。


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