時空龍殺し1
周りの魔源の流れは衰える事を知らない。
この感じはどこかで――
「奴め、龍の姿になる気だ。」
「時空龍でもないのに、龍の姿になれるんですか!?」
「奴はロキアだけに存在する龍なんだ、根本的には私達と同じだ。」
そう言って銀華さんは、一歩前へと歩み出す。
「だからこそ、奴に対抗するには私も――」
「それはダメだ! 銀華さんには……」
「分かっている、それでも今はやらなければならない時だ。 お前にも分かるだろ?」
そうだ、俺にも分かっている。
こいつは必ずここで仕留めなければならない相手だと。
そして、そのためには互いに死力を尽くさねばならないのだろ。
生還は二の次、やるべき事をやれ、そう言うのだ。
「あぁ、そうだよ。 後先考えずにやるしかない。」
「ふん、こいつを使え。」
銀華さんが残りの弾をケースごと投げてくる。
俺はそれを両手で受け止めた。
「ここから先の戦闘では用済みだからな、お前が派手に使え。」
「――はい!」
「グゥゥゥ!」
ユニスが唸り声を上ゲながら龍へとその姿を変えていく。
その巨体に、礼拝堂が崩れていく。
「葉助! 変身が終わったら私の背に乗れ!」
「はい!」
ヘイムダルへの弾の装填を終え、変身を終えた銀華さんの背中に飛び乗る。
「奴の龍の姿は初めて見るが――デカイな。」
見上げると奴はそこにいた。
銀華さんよりふたまわりは大きいかもしれない。
「でも、やるしかないんでしょ?」
「その通りだ、やるぞ!」
銀華さんは地面を蹴り飛び上がった。




