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《Aeterna・Memoria》アエテルナ・メモリア 改訂版  作者: 黄金餅
外典 謀れや兎、その毛並みは白くとも
9/11

王を冠する兎の名、認められざる力の名 2

1人は世界の根幹を創った者、1人は世界を飾り付けた者、1人は世界の均衡を保った者



というか今話は設定盛りだくさんです、少なくともこんな序盤に出すような情報ではないなぁ(遠い目)

1面:彼女は飾りつけ役、故にこそ己の飾りの歪みは許せない


「………………………………………………え?」


画面に表示されたそれを何度も何度も見て、やっとのことで絞り出したのは、そんな掠れた声。


「なん、で……そんなことになってるの………?」


ありえない、ありえない、けれどもそれは有り得てしまった。


なぜ、なぜ、


「【王兎】が、こんなのに……」


その名はもっと、もっと……………考える気力すら失われてしまう、自分が思いをかけて作ったその名が、さまざまな因縁の果てに生まれたその名が、こんなものに受け継がれてしまったことは、あるいはこのゲームが配信停止となるほどには、この女には衝撃的なことだった。


「くそっ、だから神経なんて……いや、イミネントなんて……!!あいつがそんなことを言わなければ……!!実装なんてしなければ良かった…」


女が酷く悔いるのは、このアエテルナ・メモリアという世界(ゲーム)においてかなりの重要度を誇るそれを認めてしまったことか、それともつい最近までかかりきりになっていたことか。


「新大陸の調整……そんなもの、後回しにすべきだった、あいつでも、そいつでも、できるじゃないかっ、私には、私には……!!」


しかしどうすることもできない、今この場で己が好きなようにデータを書き換えることなど造作もない、しかしそれは他でもない己自身が許さない。


この完成された世界に、誰かが手を加えるなどあってはならない。アップデートは認められる、それはこの世界が良くなるためのものだし、皺寄せだってうまく対応できるようにしてあるのだから。


しかし、この場での書き換えは最も受け入れ難い。皺寄せはどこで来るか分からない、故にこそ簡単に書き換えなどできるはずもない。

その理由もあるいは余分、一番は……


「この世界は……簡単には歪めてはいけない」


この世界が進む道は、絶対に不可侵である、と。


だからこそ、行き場のない怒りはそれを成したものへと向かう。


「「──」、サーバー「マニピ───」をお願い」


『了解』


女のデスクはかなり散乱している、それはまるで癇癪を起こした後の子供の部屋の後のようで。


「マニ───ト、なぜ───こ─をし──?」


その声はあまりにも小く、聞き取ることなど不可能。しかしその声を完全に聞き取ったそれ(・・)は答えを返し……


「っ、〜〜〜〜〜〜〜!!!確かに……そうでは、あるけれど……!」


『他に御用はありますか?』


「いいえ、もういいわ」


少し気持ちが落ち着いてきたのか、幾分か冷静な声でそれの問いかけに答えた。


「これはどうすべき?書き換えはできない、でも、これはあまりにも……」


王を冠する兎の名は、認められざる力(イミネント)によって歪められ、そして本来ならばあり得るはずのなかった道を辿る。


それはやはり認められない。しかし、それは愛しいこの世界がそう決めたのだ、ならば認めずとも受け入れよう。そう決心をつけた女は、先ほどまでとは打って変わった楽しげな表情を見せる。


「なら……【王兎】は、どこで巡らせる?トヨーシハ…は違う、かな。いえ、そこで完成させるのはいいけれど……なら、裏路地、かな。うん、それがいいわ……「──」、裏路地たち(・・)と接触したプレイヤーを一覧で出して」


『了解』


『………』


『完了。表示します』


「ん。んー………あれのフラグを立てたのを出して」


『了解』


「へぇ、1人、新しいのが増えたみたいね……ルアン、か」


そう呟いた女は、ルアンのプレイヤーデータを新たなサーバーへと移動させる。


「「──」、ルアンのデータをカテゴリB-2に移行させて」


『了解』


5つのメインサーバーが一つに存在する特別なファイル、その中のカテゴリB-2…「ロスト」にまつわるシナリオ、フラグを立てた者のデータが入れられるそのファイルに、新しいプレイヤーネームのファイルが追加された。






2面:世界の創造者、故に彼は想定外を笑う


「っと、うーん、トヨーシハの方は大方できてるみたいだね……ただ、あれには気づいてなかったみたいだからなー、今頃荒れてそうだけど……」


男がそう呟いた瞬間、あるサーバーから一件の通知が入る。


「ありゃ、B-2に新しいのができてるね」


男はそのファイルを嬉々として開き……そして笑う。


「今度こそ……できるかな?」


それは誰かに向けてはなった言葉ではなく。強いていうなら……その星で最も長い時を生きている彼女に向けてか。


「想定外……いいねぇ、もっと殻を破ってほしいよ」


その男は、詰まるところ創造神であった。


「「──」、このデータこっちにも入れといて」


『了解』


『カテゴリA-1への移行完了』






3面:調律を取るのは、いつだって彼女の苦悩


「なん、っで!!あいつらはっ!!いっつも!!バカなことしかしねぇんだよっ!!!」


女は酷く荒ぶっている。移行されたデータ、書き換えられたコード。なるほど、確かにそれはこの世界(ゲーム)をより良くするものだろう。他のともうまく連携が取れていて、皺寄せなどが来ることもないだろう。


しかし、そんなことを言っているのではない。


「なんで!!勝手に!!やるんだよ!!ちゃんと!!提案して!!色々とまとめて!!サーバーに認証させて!!それからだろうが!!」


手順を守れ、と言っているのだ。それさえあれば、何も困ることなどない。いちいち発狂するようなこともなくて済むし、胃薬も使う量は半減、いやそれ以下になるだろう。


「くっそ、やられたのは仕方ねぇ、「──」、この辺りのデータ一旦全部出して」


『了解』


情報が出るまでの間に口に入れたのは胃薬、さて、今日も長くなりそうだと考えながら女は伸びをし─────


次に会うときには必ずあの2人を殴ろう、と決意するのだった。





ちなみにだが、この3柱の神達は全員激弱であることを記しておく。

















































4面:___________


『プレイヤーデータ「ルアン」の移行完了』


『通知発信:「カテゴリB-2及びA-1にプレイヤーデータ「ルアン」が移行されました」』


『……完了』


『新大陸「トヨーシハ」の調整完了通知受信』


『確認』


『次期大型アップデート認証開始……S-1:許可、S-2:許可、S-3:許可、S-4:許可。一致を確認』


『次期大型アップデート内容暫定決定』


『「ロスト」及び「オリジン」プロトコル一部改訂』


『完了』

ちなみにそれぞれ

「想定外が起きると気持ち悪い笑みを浮かべて楽しむ」

「私が作った世界は愛しい、だから触れんな」

「想定内しか勝たん、想定外が起きると発狂」

みたいな感じ


この話書いてる間に新しい設定3つくらい生えました、ちょっと他の設定修正しないと……

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