第二の町、ヴィア
「ついたー」
ようやく中継地点についた。ここから本格的に東側へ向かうのだが、この街の周囲に広がる草原が兎のユニオンの目撃地点であるため進むのは一旦停止。
兎、うさぎ、USAGIねぇ。兎と聞くとなんとも言えない気持ちになる。やっぱりあいつα&βのことを思い出してしまう。
まあ別にヴォーパルバニーであるとは限らないわけだし。でもユニオンって強いんだろ?やっぱ喋ったりしそうだなぁ。
それはともかく、俺はその兎のユニオンを倒したいから、この辺りでレベリングと装備の強化だけしていきたい。
◇◇◇
繰り返しになるが、この町の名はヴィアと言う。そして、その周りに広がる草原がヴィア草原だ。なんとも安直な名前だが、分かりやすいのでいいだろう。変に捻った名前だと面倒臭いし。
この草原に出てくるモンスターは、ウルフ、パイルシープ、マッドブル、キラービー、オーク、それとレアエネミーとしてクソ兎だ。最初の森よりも種類が増えている。あいつがいるのは残念だが。というかあいつはレアエネミーとして扱うようなモンスターじゃない。
それはともかく、今回狙うのは主にキラービーとウルフだ。キラービーは外殻が防具として有用だし、針もレイピアとして使用できる。あと毒系のアイテム。ウルフは牙と角が武器として使える。ついでにクソ兎はしっかり狩って行こう。俺ってあいつに会いたいのか会いたくないのか。どっちなんだ?はっきりしろよ。自分に何言ってんだろ俺。
お、マッドブルだ。意外とでかいな、現実にいたら怖いけど。目的のではないけど、あいつの肉は美味いらしいからな。ちょっと狩って行こう。そう考えて近づいていくと、あちらも迫ってきている俺に気がついたのか、こちらを凝視した後猛突進してきた。あいつの長所は突進の威力をフルに活用した突撃だが、短所はその動きの単調さである。
「俺がなんのために大木を後ろに構えて向かって行ったと思ってやがる」
あやつは一度突進を始めたら止まることができない。つまり後ろに大岩だったり大木だったりがくるように向かっていけば、自分から突撃して自滅するのだ。
「モォーーーー!」
突進してきたマッドブルをさっと避けると、奴はそのまま大木に激突。
ドゴォオオオオオオオン!!
「ふう、一丁あがり」
ほとんど俺は何もしていないのになぁ……さーて、何がドロップしているかな。できればシャトーブリアンがいいけど。
・マッドブルのバラ
・マッドブルのバラ
・マッドブルのバラ
・マッドブルのバラ
・マッドブルのバラ
・マッドブルのバラ
・マッドブルのバラ
・マッドブルのバラ
・マッドブルのバラ
・マッドブルのバラ
・マッドブルのバラ
・マッドブルのバラ
・マッドブルのバラ
・マッドブルのバラ
…
・マッドブルのランプ
・マッドブルのランプ
あー、バラとランプか。バラはそこそこだけど量があるし、ランプは準高級部位だし。結構いい泥だけど……やっぱここはシャトーブリアンとサーロインだよなぁ!?よっしゃそれが出るまで帰らないぞ。
…ドゴォオオオオオオオン!…ドガァアアアアアアアン!…ドシャァアアアアアアアアン!…
……バキバキバキバキ……ドドォオオオオオオオオン!
……メリメリメリメリ……… ドドォオオオオオオオオン!!
「なんでこんなに出ないんだよ!!」
どんだけの大木をへし折ったと思ってやがる!あと岩!タンやらロースやらしか出ねえし!いやうまそうだけども。泥率低すぎ……いや俺が日頃徳を積んでいないせいかな……というか俺はこんなことをしている場合じゃないんだよ、キラービーとかを倒す予定だったのに!
ただ幸いにも、へし折った大木のうち1本にキラービーの巣があったようで。俺はキラービーに襲われながらシャトーブリアン大作戦を決行していたのだ。
「返り討ちじゃあ!!」
そんなに相手をして欲しいならしてやるよ!スラッシュ、サイクロンピアス、フラッシュスラッシュ、ダッキング、シフトパリィからの全方位に剣をふる!スラッシュ、パリィ、バッソ・ヴァルツォからのピアス!スラッシュってスタミナァッあっぶねぇ!
………
「こんなもんか」
ふう、結構疲れたぜ。途中でスタミナが切れてやられかけた?なんのことだろうか……一度医者に行くことをお勧めするよ。結構素材も落ちたし、レベルも上がった。戦闘しながらステータス画面を操るのも大変なもんだな。
PN:ルアン
Lv:35
JOB:Main:剣士(二刀流) Sub:なし[就職不可]
所持金:30000ディル
HP(体力):60
MP(魔力):20
STM (スタミナ):35
STR(力) :35
VIT (耐久):20
INT(知力):15
MND(精神) :15
DEX (器用):15
AGI (俊敏):40
LUK (幸運):20
称号:無し
スキル:【基本】
バッソ・ヴァルツォ→ ヴァルツォ 低〜高まで任意の高さで跳ぶ
ダッキング
ステップ 回避行動をとった場合に、1歩目に補正がかかる New
【剣】
スラッシュ
フラッシュスラッシュ
ピアス
クイックピアス
スパイラルピアス
ヘビーピアス
パリィ
クラッシュパリィ
シフトパリィ
スライドパリィ
【二刀流】
ダブルスラッシュ 十字に切る 二刀流専用 New
うーん、ちょっとレベルが上がりづらくなってきたな。まだまだ50レベには遠い、でもどうせなら、というより普通に中級ジョブについてからじゃないとユニオンとは渡り合えないだろうし……よし、今日と明日でウルフを探して倒しまくろう。ウルフは群れで行動するし、経験値も結構美味いからな。
「っと」
うーん、まあまあだな。
PN:ルアン
Lv:43
JOB:Main:剣士(二刀流) Sub:なし[就職不可]
所持金:30000ディル
HP(体力):60
MP(魔力):25
STM (スタミナ):40
STR(力) :40
VIT (耐久):25
INT(知力):15
MND(精神) :15
DEX (器用):15
AGI (俊敏):50
LUK (幸運):30
称号:無し
スキル:【基本】
ヴァルツォ → ヴァルツォ・ドゥエ 二段飛び
ダッキング
ステップ
【剣】
スラッシュ
フラッシュスラッシュ
クイックピアス
スパイラルピアス
ヘビーピアス
パリィ
クラッシュパリィ
シフトパリィ
スライドパリィ
【二刀流】
ダブルスラッシュ
ダブルパリィ 両方の剣でパリィを行った際に補正がかかる 二刀流
専用 New
まあいいや、無理に戦うのもあれだし明日もレベリングに費やそう。
翌日(要約)……
「ウ・ル・フ!ウ・ル・フ!あっ、いたぁ……ちょっと待ちなよそこの君ぃ…というか君達ぃ…俺の糧になろうねぇ……」
「キャウーン!!」
「イヤッハーァァァァ!!!」
その日はやけに変態じみた目の意味わからんくらいハイテンションのプレイヤーがウルフを追いかけ回していたと言う……まったく誰のことだか。エナドリは用量・用法を守って飲もうね。やっぱ玉露すげぇや……でも錦鯉の方が良かったかもなぁ……。
まあ兎にも角にも今日1日を全てウルフ狩りに注ぎ込むという壮絶に健康に悪い生活を送ったため50レベに到達することができたわけだ、ステ振りして、後は剣豪に転職して、と。
『ジョブチェンジ!上級職「剣豪」に転職しました!』
『スキル「最低限の切れ味」を獲得しました!』
PN:ルアン
Lv:50
JOB:Main:剣豪(二刀流) Sub:なし[就職可能]
所持金:30000ディル
HP(体力):60
MP(魔力):25
STM (スタミナ):45
STR(力) :45
VIT (耐久):30
INT(知力):20
MND(精神) :15
DEX (器用):20
AGI (俊敏):50
LUK (幸運):40
──変更可能──
称号:無し
スキル:【基本】
ヴァルツォ・ドゥエ
ダッキング
ステップ→ダブルステップ 回避行動をとった場合、2歩目までに補正がかかる
【剣】
スラッシュ
フラッシュスラッシュ
クイックピアス
スパイラルピアス
ヘビーピアス
パリィ
クラッシュパリィ
シフトパリィ
スライドパリィ
最低限の切れ味 10秒間クリティカル率が上昇する New
【二刀流】
ダブルスラッシュ
ダブルピアス 左右や前後など、2方向に向かってピアスを放つこ
とができる 二刀流専用 New
ダブルパリィ
お、中級職になったおかげでステータスに補正が入った。あと新しいスキルで最低限の切れ味、結構嬉しい効果だな。
ちなみに、上級職以降につく場合はそれぞれの「試練」なるものをクリアする必要があるそうだ。まあ上級職に着くには100レベル必要らしいし、まだまだ道のりは遠い。50レベル以降はレベルも段違いに上がりにくくなるそうだし。
それはともかく、もう良い時間だし明日ユニオンと戦うことにしよう。そんなに簡単に見つけられるのかは分からないが。
・玉露シリーズ
日本におけるエナドリ業界にてトップを爆走している会社が制作するエナドリ。会社名はGYOKURO。元々は普通のお茶の会社だったのだが、何をトチ狂ったのかエナドリ方面へと急に路線変更を行い結果大成功したよくわかんない会社。玉露を元に生成しているエナドリで、玉露のカフェインを際立たせるためにタンニンをどうするかなどで大変苦労したという……が、そんなことで変わるわけがないほどカフェインがキマる。今回主人公は玉露:蝉と玉露:蛍を併用して長時間カフェインが持続するようにしている。
主人公は50レベルの中級ジョブでユニオンと戦おうとしていますが、基本的にユニオンと渡り合うには100レベルくらいないと無理です、主人公バカなんですよ本当にまったくこいつは
基本的に、です。別に主人公がそれを知っているからというわけではありませんが




