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ラスティア群像劇~第2章~  作者: niseimo38
第5章~悪魔の野心は花開くか~

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80/83

080、共に守れる日を夢見て

筆者執筆

どれほどの時間を、そう過ごしていただろうか。

互いが静かに寄り添い、ただ時間だけが流れていく。

その流れを変えたのは、やはり彼だった。

ティエザ「さてと、僕は悪魔さん呼んでくるね」

ティエザはそう言うと、屋敷の中へと向かっていった。

それに呼応して村人たちも徐々に元の場所へ戻っていく。

イール「さてと、私は門の前に戻るとしますか!」

ルートルード「オーウェン、お腹がすきましたね」

オーウェン「じゃあ、今夜は赤飯でも炊くか」

そして、その場には、ゴルゴンたち、サディア一家だけが残った。

ティエザ「あれ、みんな戻っちゃったんですか? これから、下級悪魔さんたちに来てもらうところだったのに」

ティエザは少し不思議そうに疑問を口にする。

ゴルゴン「そうか、この時間は彼らと乱取りするんだったな」

下級悪魔「キキ!? スキア!」

下級悪魔「もう悪いことしない! だから追い返さないで!」

スキア「ふっ、随分と怖がられたもんだな」

ティエザ「ねえイチさん、ジュウニさん。今日は僕が編み出した必殺技を受けてみて!」

悪魔イチ「キキ―、ティエザ、分かった!」

悪魔ジュウニ「防御に全集中!」

イチとジュウニは魔方陣で盾を張る。

ティエザ「見ててね、ゴルゴンさん! 閃光連斬!」

ティエザは、大きく剣を振りかぶり、気合い一閃、叩き下ろす。すると、剣閃がイチとジュウニの魔方陣の盾に衝突する。

イチ「キキ!?」ジュウニ「まずい!?」

次の瞬間、盾はパリンと音を立てて砕けた。

イチとジュウニはそのタイミングを見計らい、剣閃をすんでのところで避ける。

剣閃は彼らの後方で霧散し、跡形もなく消えた。

ティエザ「どう、ゴルゴンさん!」

ゴルゴンは嬉しそうにティエザに話す。

ゴルゴン「すごいじゃないか! 私がこの前教えた飛ぶマナの斬撃をもう使いこなしたのか!」

イチ「ティエザ、危ない!」ジュウニ「ティエザ、俺ら、死ぬとこだった!」

ティエザ「ごめんごめん。でも、どうしてもこの技を試したかったんだ!」

スキアはそんな様子を見て頬を緩める。

そして、かつて自分も、父から剣技を習っていたことを思い出す。

ゴルゴン「ティエザ」

ゴルゴンは真剣な表情に戻り、ティエザを呼ぶ。

ティエザ「何、ゴルゴンさん?」

ゴルゴン「……共に守れる日を夢見よう」

ティエザ「うん!」

スキアは、辺りを見渡す。

村の子どもたちは無邪気に遊んでいる。

ティエザは純粋にゴルゴンを師事している。

エンとレインは静かに二人を眺めている。

村の大人たちは、日々の喧噪に色を持たせる。

スキアはそれを見て、空を見上げた。

透き通る青が、風とともに吹き抜けていったのだった。


ゴルゴンはティエザの成長を見て、はじめは守ろうとする。だがそれでは届かない未来があると気づく。

だから言葉を変える。「共に守れる日を夢見て」と。

スキアもまた、その言葉に静かに応える。いつか父と並び立つ日が来ることを知っているから。

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