078、夫婦の語らい
筆者半分AI半分作成
(早朝・守護者としての日常の始まり)
まだ朝露の残る静かな時間。
屋敷の前で、ゴルゴンとエンは並んで朝日を眺めていた。
柔らかな光が大地を撫で、空気はどこか澄んでいる。
この地に来てから何度も見た景色だが、今朝は少し違って見えた。
「この地域の裂け目は私が管理する。必要であれば、エン……お前の力も借りたい」
低く落ち着いた声でゴルゴンが言う。
「何を今さら。もとよりそのつもりだよ」
エンは肩をすくめ、微笑んだ。
「村の構成も見えてきたね。魔術師が多い。エレンやワット、オーウェンは例外だが……ほとんどがアステリーテから魔術を学んでいるようだ」
「それは都合がいいな」
ゴルゴンは腕を組む。
「白兵戦になれば悪魔たちを前衛に置く。私が指揮を執る。後方から魔術支援――理にかなっている」
「私は裂け目を塞ぐ間、動けないからね。引きつけてくれるなら助かるよ」
しばし沈黙が落ちた。
鳥の声だけが朝の空気を揺らす。
「……それより」
ゴルゴンはふと視線を横に向けた。
「村の者とは馴染めそうか?」
エンは少し笑う。
「心配なのはあんたの方だよ」
「ふ、大丈夫だ。ルートルードとオーウェンとは話しやすい」
「私はキュリアスとアステリーテとよく話したよ」
ゴルゴンは興味を示すように眉を動かした。
「どんな者だ?」
「キュリアスは斧の戦士。実力は私たちと同格だね。見た目は怖いが温和な男だ」
「ほう……」
「アステリーテは六大属性すべてを扱う上位魔術師。後方指揮も任せられる逸材さ」
「頼もしいな」
エンはさらに思い出したように続ける。
「それと……スゥという子がいる。銃使いだ」
「銃か。実弾か光線かで話は変わるな」
「マナの弾を具現化して速射するタイプらしい。跳弾が得意だそうだ」
ゴルゴンは小さく笑った。
「面白い。味方なら心強いな」
再び静寂が訪れる。
朝日がさらに高く昇り、影が短くなっていく。
「ねえ、あなた」
「どうした」
「この地に来た時は思わなかったよ。まさか守る側になるなんて」
エンの声はどこか遠くを見ていた。
「私はてっきり……力で支配し続けるものだと思っていた」
ゴルゴンはゆっくりと息を吐く。
「裂け目の存在が大きすぎた。方向を変えるのは必然だったのだろう」
「この世界は優しい。でも危うい」
「力で押せば、砕けてしまいそうなくらいにな」
エンは微笑む。
「だから守ることにしたのね」
「ああ。支配よりも……守る方が必要だ」
少しの間、二人は言葉を交わさず朝日を見ていた。
「あなた」
「なんだ」
「今のあなた、かっこいいわよ」
ゴルゴンは肩を揺らして笑う。
「惚れ直すだろう?」
「うふふ。思いっきり惚れてやろうかしら」
「こんな姿、他人には見せられん。……お前もな」
「独占欲? 嫌いじゃないわ」
やわらかな空気が流れる。
「いつでもお前は味方だった」
「だって、あなたは特別だから」
「おや、君も独占欲があるのではないか?」
「そうかもしれないわね」
その時だった。
屋敷の扉が開き、少年が顔を出す。
「おはようございます!」
ティエザが駆け寄ってくる。
「二人で朝日を見ていたんですか?」
「ああ」
「ええ」
少年は少し羨ましそうに笑った。
「仲が良くていいですね」
ゴルゴンは静かに言う。
「お前もその一人だぞ」
ティエザの顔がぱっと明るくなる。
「本当ですか? ありがとうございます!」
「今日は格闘術を教えてやろう」
「えっ、本当に!? やった!」
満面の笑みだった。
エンがくすりと笑う。
「あらあら。嬉しそう」
「剣も少しは使えるんですよ!」
「なら、もっと強くなろう」
「うん!」
朝日は完全に昇り、
守護者としての一日が静かに始まろうとしていた。
戦略を話し、住む者を話し、互いの思いを話す。
そこにあるのは、愛だけではない、信頼、愛情、そして、静かな独占。
二人だけの秘密の時間。それは、彼らにしか分からない、大切な時間。




