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ラスティア群像劇~第2章~  作者: niseimo38
第5章~悪魔の野心は花開くか~

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074、セントビア限定修復師

筆者半分AI半分

 高い天井に朝の光が差し込んでいた。

 謁見の間は静まり返り、玉座に座る男だけが堂々と空気を支配している。


「フェルナンド王、件の悪魔を連れてきました」


 エレンが一歩前に出た。


「うむ。よくぞこられた」


 王は穏やかに頷く。


「あなたが、この国の統治者ですね?」


 ゴルゴンが問いかける。


「いかにも。私はフェルナンド・トーレス・セントビア。まずはこの国へ来たことを歓迎しよう」


「あなたは、悪魔を恐れないのですね」


 王は小さく笑った。


「過去にこの地を訪れた悪魔がおってな。兵士として訓練を受け、その才覚から次期兵士長の座を渡してもよい、とルエン兵士長が言うほどの者だった。その話を聞いてから、悪魔にも正しき心を持つ者はいると判断している」


「その悪魔は、素晴らしい功績を残してますね」


 ゴルゴンは静かに言った。


「うむ。だからそなたをむげに扱うつもりはない。それに――」


 王はティエザに目を向ける。


「そこの若い兵士が、何かしたら噛みつきそうな目で見ておるからな。わっはっは!」


「い、いえ! 決してそのようなことは……!」


 ティエザは顔を赤くした。


 その時だった。


「あ、姫! 今は客人が謁見中です!」


 侍女の声が響く。


「お父様! 私もお父様のお仕事見たい!」


 小さな足音が駆け寄ってくる。


「おお、レシィラか。私の仕事が見たいのか。いいだろう、こっちにおいで」


「わあい!」


 少女はとてとてと玉座へ歩み寄った。


「これはまた随分と可愛い王様ですね」


 エレンが呟く。


「この子は娘たちの中でも一番私に懐いていてな。嬉しい限りだよ」


 王は目を細める。


「ねえお父様。この変わった身なりの方は誰なんですの?」


「私の名はゴルゴン。最近この地にやってきた悪魔だ」


「悪魔さんなんですね! 悪魔さんはすっごく強いんですのよ!」


「これこれレシィラ。ゴルゴン殿が困ってしまうではないか。すまないな」


「いえ、お構いなく」


「ごるごんさん。この国はいいところですのよ! みんなお父様のことが大好きなんですの!」


「そうですか……フェルナンド王。良き娘ですな」


「目に入れても痛くないとはこのことだな!」


「娘自慢もいいですが、そろそろ本題に入っていただけますか?」


 エレンが軽く咳払いをした。


「おお、そうだった。ゴルゴンよ。お主の連れにエンという女性がいるそうだな」


「はい。私の妻です」


「その者が裂け目をたやすく塞いだと聞いている」


「いにしえの知識を元に編み出した技法です」


「この国には裂け目の対処ができる者がおらん。エレンが察知し対処に当たっているが、あくまで現れたものへの対処のみ。そこへお主たちが現れた」


「……ふむ」


「どうだ。この国の時空のゆがみを、お主たちで管理してみないか?」


「一つ問いたい。フェルナンド王はゆがみについてどれほど知っておられる?」


「エレンから聞いた程度だが、世界各地に存在し利用されている。放置すれば、いずれ世界が滅亡するともな」


 ゴルゴンはわずかに目を伏せた。


 ――力で支配する以前の問題だ。

 世界そのものが崩れようとしている。


「それで、管理はしていただけるかな?」


「分かった。約束しよう。この地域のゆがみは私が管理すると」


「おお、それはありがたい! もし良ければ今宵、酒を共に飲み明かそうではないか!」


「いえ、遠慮しておきます。それより、ゆがみの様子が気になります」


 王は少しだけ残念そうに笑った。


「そうか。まあ良い。いずれ語り合う時もこようぞ」


「その時は、喜んで酒を酌み交わしましょう」


 こうして、新たな責任が静かに結ばれた。


セントビア王国に修復師が誕生しそうですね。当初はこのような形は全く想像していませんでした。

これだからこの世界は面白い。私の予測を超えてくることが”よく”ある。

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