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ラスティア群像劇~第2章~  作者: niseimo38
第5章~悪魔の野心は花開くか~

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69/83

069、世界を統治するということ

筆者半分AI半分作成

ワットに案内され、ゴルゴンたちはナスティア村の中心へと足を運んだ。

そこで彼らを待っていたのは、この村を治める長――ルートルードだった。

「ワットさん。この方々は?」

穏やかな声で問いかけるルートルードに、ゴルゴンが一歩前に出る。胸を張り、堂々と名乗った。

「私の名はゴルゴン。いずれこの世界の王になる者だ」

その横で、エンが静かに一礼する。

「エンよ。お世話になるわ」

「ゴルゴンさんに、エンさんですね。私はルートルード。この村を治める村長です」


互いの名乗りが終わると、ゴルゴンは村の様子を見回した。畑を耕す者、荷を運ぶ者、子どもたちの声。戦の匂いはほとんどない。

「見たところ、力を鍛えている感じはなさそうだな」

その言葉に、ルートルードは動じることなく答える。

「そうですね。この世界では、魔界のように力で支配する構造ではありません。それに――」

一拍置いて、静かに続けた。

「力だけでは支配できない世界のように感じています」

ゴルゴンは腕を組む。

「ふむ……厄介だな。単純な世界ほど、力を示せば支配も容易なのだが」

彼は遠くを見やるように言った。

「裂け目のせいで、それだけでは破綻してしまう」

その言葉に、ルートルードはふと疑問を口にした。

「ゴルゴンさんは、なぜ世界の王になりたいのですか?」


ゴルゴンは少し考えた。ほんの短い沈黙のあと、はっきりと答える。

「私が王となれば、この世界をより屈強な――裂け目の向こう側に怯えることのない世界を作れるだろう」

「それは、裂け目の敵と正面からぶつかって勝てるようにする、ということですか?」

「そうだ」

迷いのない声だった。


ルートルードはしばらく黙っていたが、やがて口を開いた。

「ふむ。ゴルゴンさん」

そのまなざしは、先ほどまでの穏やかなものとは違っていた。静かだが鋭い。

「なんだ?」

「力で手に入れた平穏は、力によって覆される。そのことを、肝に銘じなされ」


一瞬の沈黙。

ゴルゴンは小さく息を吐いた。

「……そうだな」

横でエンが肩をすくめる。

「過去に力によって還されたからね。重々承知さ」

ゴルゴンはルートルードへ視線を向けた。

「ルートルード殿。力で手に入れない平穏を得るには、どうすればいい?」

ルートルードは穏やかに微笑む。

「まずは、この村とセントビア王国の民を守ることをしてみなされ。さすれば、自ずと答えは出ましょう」

ゴルゴンは短くうなずいた。

「分かった」


そして、周囲を見渡す。何かを探すような視線だった。

「では、手始めに我が居城を造りたいのだが」

そのとき、背後から聞き慣れた声が響いた。

「ゴルゴン」

振り向くと、エレンが数人の人間を連れて戻ってきていた。

「人間の若者を数人連れてきた。住処を建てるなら力になってくれるだろう」


前に出た若者が、緊張した面持ちで頭を下げる。

「は、初めまして! ティエザです。兵士です!」

続いて、落ち着いた口調の少女が一歩前に出る。

「こんにちは。リルカージュです。同じく兵士です」

最後に、小柄な少女が少し照れたように名乗った。

「初めまして。タフィスです。ハンター見習いです」


ゴルゴンは彼らを見下ろし、眉をひそめた。

「力なら下級悪魔のほうが上のようだが?」

エレンが肩をすくめる。

「細かい作業や建築の技術は持ってないだろ? タフィスが簡易の小屋なら作れるそうだ」

ゴルゴンは唸るように言った。

「むう……」

しばらく考え、渋々うなずく。

「まずは小屋で我慢するとしよう」

不満げではあったが、ひとまずこの世界の流儀に従うつもりらしい。


こうして――

魔族、人間、そして悪魔が入り混じる、奇妙な共同生活がナスティア村で始まろうとしていた。


ゴルゴンは力で支配しようと思っていたが、過去に失敗しているのでルートルードの言葉に反応します。

過ちを繰り返さずに、だが野心も忘れずに活動するにはどうしたらよいか。

それをこれから考えながら過ごすことになるでしょう。

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