065、農民たちの応援
筆者半分AI半分
日が高く昇り、朝の冷たさを忘れるような陽気の中、ヒサメとスキアは狐火和国の農村地帯を歩いていた。
「この辺りはこの国の食を担う人たちが活動しています」
ヒサメが説明する。
「なるほど。皆元気そうだな」
スキアは農民たちの様子を眺め、にこりと笑った。
その時、一人の農民が声をかけてきた。
「おや、ヒサメ様じゃないかい! 今日はデートかい?」
「ふえ!? えっと、その……」
ヒサメの頬がわずかに赤くなる。
「私は旅人のスキアと申します。ヒサメには案内をしてもらってるところです」
スキアが慌てず答える。
「おや、そうなのかい。それにしても呼び捨てとは、随分仲が良いのね」
農民は笑顔のまま、二人を見送った。
「もう……」
ヒサメは小さく呟く。
「進もうか」
スキアの声に、ヒサメは少し息を整えながら、
「そ、そうね」
二人は歩みを進めた。
しばらくすると、今度は農民の老夫婦が現れた。
「おや、ヒサメ様、こんにちは」
老父が手を振る。
「こんにちは。作物は順調に育っていますか?」
ヒサメは柔らかく微笑む。
「ええ、いつもヒサメ様の護符のおかげで豊作ですよ」
老婦も笑顔を返す。
「フフ、良かったです」
ヒサメは照れくさそうに言った。
「ヒサメは農民たちにも優しいのだな」
スキアが横目で観察する。
「ええ。これが私の仕事みたいなところもありますし」
ヒサメは少し誇らしげに答えた。
老父と老婦は口をそろえる。
「いつもありがとうね、ヒサメ様」「ところでヒサメ様、今日はデートかい?」
「え、いや!? えっと……」
ヒサメの顔は赤く染まり、言葉が詰まった。
「ワシ達も若い頃はよくデートしたもんだ」
老父が微笑みながら昔を思い出す。
「ヒサメ様はいつも民のために活動しているんですもの。こうやって自分を大事にするのはとても良いことですよ」
老婦の言葉に、ヒサメは小さくうなずく。
「そ、そうでしょうか?」
緊張混じりの声で返すヒサメに、老父がにっこり笑った。
「ああ、とても大事さ。ワシもばあさんと一緒にいると幸せじゃからな」
「もう、いい年して……ヒサメ様もお幸せにね」
二人の笑顔に見送られ、ヒサメは少し胸が高鳴るのを感じた。
「……スキア、場所、変える?」
ヒサメは少し照れくさそうに尋ねる。
「いや、もっとヒサメのことが知りたいからこのまま案内してくれ」
スキアの声は穏やかで、でも真剣だった。
「……は、はい」
ヒサメは頷き、心の中で思う。
(これは、他の農民さんにもデートって言われちゃうのかな……)
果樹園で作業をしていた農民たちも二人に気づき、こちらへ駆け寄った。
「ヒサメ様! 今日は男連れか!」
「もう、みんなしてそればっかり!」
ヒサメは思わず顔を手で覆う。
「いやあ、ヒサメ様にぴったりのイケメンじゃないか! 名前、なんて言うんだ?」
農民が興味津々にスキアを見つめる。
「スキア、と申します」
スキアは落ち着いた声で答えた。
「スキアさんか! 君、ヒサメ様のことどう思ってるんだい?」
「え!? えっと……」
スキアが戸惑う間、ヒサメも慌てて口を挟む。
「ちょっと! そんなにぐいぐい来なくても――」
「どうなんだい?」
農民はにやりと笑う。
「……そうですね。とても優しい方だと思います」
スキアはやや顔を赤らめて答えた。
「うんうん。それで?」
「それで、と言いますと?」
「キスの一つや二つしたのか、てことだよ!」
「うえ!?」
「わ、わ、わあああ!!!」
ヒサメは思わず叫ぶ。
「その様子じゃまだ見たいだね。男はたまには強引に行かないとだめだよ」
「そ、そうなんですか?」
スキアは赤面しながら返す。
「あったぼうよ! ヒサメ様は超人気だから、ほっといたらすぐに男が来ちゃうからな」
「……えぅ……」
ヒサメは小さく呟く。
「スキア! ちゃんとチャンスをモノにするんだぞ!」
農民はそう言い残し、果樹園へ去っていった。
「……」
ヒサメとスキア、二人の間には甘く、気まずい沈黙が流れる。
先に口を開いたのはスキアだった。
「……ヒサメ」
「……はい」
互いにそっと寄り添うように、手をつなぐ。
「行こうか」
「ですね」
二人は頬を赤らめながら、次の場所へ向かうのであった。
ヒサメさん可愛いな!?(2回目) 農民たちからめちゃくちゃツッコまれてます。
スキアもこれにはたじたじ。ヒサメはもうずっと顔真っ赤です。
見ていてニヤニヤしますね。もっとやれ。




