062、恋する乙女
筆者執筆、AI加筆
社へ着いたヒサメたち。
「こちらが妖狐様が暮らすお社です。本殿までご案内しましょうか?」
「そうだな……。いや、少し参拝しようと思う。この地で崇められるほどの存在だからこそ社が存在しているのだろう?」
「はい。妖狐様は国民から“お狐様”、“九尾様”と親しまれています」
「なら、なおさら礼を尽くさねばな」
「……流石でございます」
(あの人よりさらに礼節にお詳しいのですね……)
「おう、戻っていたか。そちらは客人か?」
「ええ。私の友人のスキアとその妹さんのレイン」
「お邪魔している」
「こんにちは」
「ああ、こんにちは。ところで、ヒサメ。洗濯物は畳んでおいたぞ」
「……」
ヒサメは顔をしかめ、月詠を無言で蹴った。
「いたっ! おい、ヒサメ!? 何するんだ!?」
なおもゲシゲシと月詠のすねを蹴り続けるヒサメ。
「フフーン。なーるほどねぇ……」
「痛い! ヒサメ、どうした!?」
「月詠。妖狐様呼んできてもらっていいかな?」
「ん? ああ、分かった。何だったんだ一体……」
ヒサメはしかめっ面のまま月詠を見つめる。
「ヒサメ。スキアを案内してあげなよ。妖狐様には私が伝えておくからさ」
「へ? いや、そんな、いいのよ!」
ヒサメは慌てふためいた様子で答える。チェルシーは耳元で小声で囁いた。
「好きなんでしょ、スキアのこと」
ヒサメの顔は誰が見ても分かるほど紅潮していた。そして絞り出すように答える。
「……うん」
「応援してるから、ね!」
「ふむ。せっかくの厚意だ。受け取るとしよう」
「スキア。私はチェルシーとお話があるから、二人で行ってきていいよ」
「ん? そうか。では、ヒサメ殿。参ろうか」
「ひゃい!? あ、はい、分かりました!」
(レイン……。この子、昔より勘付くの早くなってるわね……)
スキアとヒサメは境内へと歩み出した。
「チェルシー、これでいいんだよね?」
「分かってるじゃない、レイン」
「兄さんは朴念仁だから、振り向かすの大変だよ」
「私たちが積極的にサポートしてあげないとだね」
「だね」
ヒサメさん可愛いな!? 見ててにやにやが止まらない人もいるのではないでしょうか?
彼女の中では過去のスキアと重なってる部分が多いので、まだいろいろと揺れ動いています。
そのあたりがどのようになっていくのか。この後分かっていきますよ。




