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ラスティア群像劇~第2章~  作者: niseimo38
第3章~王国を巻き込むゆがみ事情~

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047、妖剣の本質と反転

AI作成、セリフ筆者

王城を出た一行は、城下町の雑踏を抜け、アングリアへと通じる橋へと向かっていた。日差しが差し込み、木々の葉が風に揺れる。平穏そうな景色だったが、三人の目には緊張感が漂っていた。


エレンはタイラントの横に立ち、静かに問いかける。


「タイラント。改めて聞こう。その妖剣はどこで手に入れた?」


少年は少し俯き、言葉を選ぶように答える。


「僕が生まれた時に、父が僕に渡したそうです。その時に父は亡くなっていて……母はそれ以来、できるだけ僕と関わらないようにしていました」


エレシィは眉をひそめる。


「勝手に呪われた剣を渡して、勝手に見放すってひどいわね」


タイラントは小さく肩をすくめる。


「いいんです。そうすることで、母を失わずに済んだんですから」


エレンは少年の瞳を見つめ、頷いた。


「なるほど。だからお前は、”純粋”なのか」


「と言いますと?」タイラントは首をかしげる。


「愛情でも諦めでも憎しみでもない。あるのは、ただの”受け入れ”。お前は、国王への感情も母への愛情も、妖剣への感情もすべて受け入れている。それゆえに混濁があっても、純粋なのだ」


エレシィは首をかしげながらも呟く。


「難しいことを言うわね」


だがエレンの表情は真剣そのものだった。


「だが、このままでは妖剣に振り回されるだろう。少し、見せてみろ」


「私が持った状態で良いなら……どうぞ」


タイラントは慎重に剣を差し出す。エレンの手が剣に触れると、空気が微かに震えた。


「……なるほど。……ふむ、そうか。そう言うやつなんだな」


エレシィが首をかしげる。


「なにしてるの?」


「剣の”声”を聞いている」エレンは静かに答える。「どうやらこの妖剣は、かなり嫉妬深い。お前のことが好きで好きでたまらない。だから他の物を持つと傷つけ、手に持つと他者に心移りしてほしくないから傷つける」


タイラントは理解したように頷く。


「ああ……だから父が死んだり、食事でナイフを持つだけでも怪我をするんですね」


エレンは剣をしっかりと握り返す。


「なら、こうするのが手っ取り早い」


不意に、エレンはタイラントから妖剣を取り上げた。


「え? それだと災いが――」


「ぬうん!」


膨大なマナが剣へと流れ込む。紫色に揺らめく刀身が青白く光り始めた。剣の内部から、わずかに震えるような力が伝わってくる。


「クックックッ、まだ欲しいのか! なら思う存分くれてやろう!」


エレンのマナは止まることなく妖剣に注がれる。刀身は瞬く間に変化し、ついに紫色の炎が静かな青白に変わった。


「ふっ、そろそろ終いのようだな」


剣は妖剣から宝剣へと昇華し、タイラントの手に戻る。少年は驚きと喜びで剣を握りしめる。


「え、うわっ……体中が温かい……」


エレンは微笑む。


「妖剣の性質を”反転”させた。願い、つまりお前を思う気持ちがマナを枯渇させていたのでな。いくら使っても枯渇しないくらいマナを分け与えてやった」


タイラントは剣の感覚を確かめるように手元で振る。


「すごい……剣が守りたいって言ってるみたいだ」


エレンは頷く。


「その通りだ。これからは、手離せばどこにあろうと剣の”意志”でお前の手元に戻り、手に持てば周囲を含め全てを守る力を与える」


エレシィはため息交じりに呟く。


「……どんだけ規格外なのよ、あなたは……」


タイラントは感謝の眼差しで剣を見つめる。


「ありがとうございます。この剣は、私の宝物になりました」


エレンは軽く頷き、声をかけた。


「だから言っただろう。宝剣だと」


こうして、妖剣は宝剣として生まれ変わり、タイラントの手元で新たな力を宿したまま、旅は続く。


エレンは武器などの”声”を聞きます。エレンが言うには妖剣や魔剣は我が強い剣だそうです。

それゆえ、自分の意に沿わない持ち主を傷つけたりします。

エレンはそれを汲み、その剣が使いやすいように扱います。

ゆえに、エレンの技は魔槍でも使え、練習用の竹やりでも同じ技を使えます。

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