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エピローグ

今夜は3話分更新しています。その3話目、真のエピローグ(?)です。



「いやはや、優勝という響きは良いものですね政樹さん!」

「そうだね」

「まぁ急に他校生が乱入して勝負を仕掛けてきたりゾンビウイルスが蔓延してパンデミックが起きなかったりしたのは残念ではありますが……それは文化祭のお楽しみということで」

「文化発表会な」


 そんな不穏な学校行事、誰も得をしないと思う。


 岡田は帰り道を行く俺の周りを、わたあめでも作ろうとしているかのようにぐるぐる回る。

 口では何だかんだ言っていても、その目は爛々とうるさいくらいに輝いていた。


「楽しんでたじゃないか。普通の体育大会」

「ぐげっ」


 俺の言葉に、岡田はまた潰れたカエルのような声を出して立ち止まった。


「ち、違いますからね!? 私、諦めてませんから! 普通でそれなりな学校生活になんて、屈しませんから!」


 きぃきぃ文句を言いながら、腕と大きなかばんを振り回す岡田。

 すっかり馴染んだスルースキルで適当に聞き流しながら、俺は岡田と並んで、夕日の照らす道を歩いて行った。



 ◇ ◇ ◇



「あれ?」


 ふと、岡田にこは違和感に足を止めた。


「……政樹さん?」

「ん、どうした」

「い、いえ、……何か、変な感じが……あれ?」

「変な感じ?」

「いえ、あの……いいです。多分、何でもないんで」


 そう答えながらも、やはり何かが引っかかって、しばらく首を捻る。


 だが、結局違和感の正体には思い至らなかったらしく、そのまま政樹の隣に並んで歩き出した。

 長く差し込む夕日が、岡田の足元に影を延ばす。


 しかし。

 政樹の足元には、影が無かった。




これにて完結です!

お付き合いいただきありがとうございました!


また後で活動報告にあとがきっぽいものをUPしようと思います。


それでは、まったね〜!

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― 新着の感想 ―
[良い点]  待って、最後の最後でそんなんアカンて。  続きが気になりすぎる。 [一言]  面白かったです。  続編お願いします。
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