第二話「フルーツスライム」
「さっきの奴、カッコよかったな」
バナナ色フードが去った後、少し街を歩いているチキュウとアボガドは話し合っていた。
「バナナ・イエロー。ヒーローまとめvikiにも載ってるS級のヒーローだよ」
「バナナ・イエロー?変な名前だな」
俺が笑うとアボガドが何故かジト目で見つめてきた。
少し気になったがそれより気になることが……
「ヒーローまとめvikiってなんだよ?そのネットサイトっぽいネーミングなに?」
すると、アボガドがスマホを取り出す。
「ほら、このサイト」
そこにはヒーローまとめvikiと大々的に書かれたネットサイトがあり、S級欄に『バナナ・イエロー』の文字が確かにあった。
「S級ってことはやっぱ相当強いのか?」
「あぁ。ランク的には最上位だが、S級内的にはむしろ弱い方だ。もっと強い奴がいる……」
「えぇ!?あれより!?」
「例えばアイアン・シュガー。こいつ……」
アボガドが見せてきたその画面には白のタンクトップに糸目の筋肉質な30代と思わしき男の姿があった。
「全てを筋肉で解決する男。無駄な肩書きが嫌いらしい」
「ふーん確かに強そうだな。でもバナナみたいな特殊能力もなさそうでよくS級になれたな……」
その俺の言葉のあと、ふと街中を歩いている1つの存在に気づく。
「スライム……!?魔物じゃん!」
「ん?何をそんなに焦って……」
「おりゃあああああああああああ!!」
俺はその青と白のブチスライムを殴り付ける。
(悪は滅せよ!)
「いやそいつ敵じゃないからぁ!そこまで記憶失ってたかぁ……」
ふとアボガドの声に俺は目を醒ます。
「え?」
「スライムは街中のゴミを拾って食べるいわば益虫みたいな存在だよ。それをまさかいきなり殴るなんて……」
「いや俺の記憶ではスライムって魔物で敵なんだけどおかしいな……」
そのセリフの後、ふと足元にべったりくっつくさっきのブチスライムの姿があった。
ビビる俺。
「うわぁ!?何で?蘇ってるんだぁ?」
「仲間にして欲しいンルぅ」
「キメェ語尾してんなぁおい」
俺の笑いにアボガドが苦笑する。
「いや普通でしょ……
それよりも……仲間になる?どういうことだ?そもそもどうして蘇ってるの?」
アボガドが不思議がっているとブチスライムは激しくチキュウに懐く。
「仲間にして欲しいンル!ンルぅ!!」
「あーわかったわかった!はいはい!だから身体から離れて!」
「わーい!」
《スライムブチ型が仲間になった》
「なんか仲間になってるし」
アボガドは引きながらも嬉しそうだった。
俺は全然嬉しくねぇ!
「親分よろしくンルぅ。イムはイムですンルぅ」
「だからその語尾やめろ!」
次回予告『ガッコウニュウガク!』
アボガド「え?」
チキュウ「学校あるんだな」
アボガド「そりゃそうだよ……」
イム「ついていきますンルぅ」
チキュウ「ダメだろ……」
アボガド「ペットはokだよ。ただし一匹だけ」
チキュウ「いみわかんねぇ!」
イム「やったですンルぅ!」
※なんかやってみたかった




