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後日譚: re-view

後日譚:re-birth 補完SS-1

バイトの彼女のその後

結局、最期まで独り身だった。

バイトから始まって、同じ部屋で何度も会った秘書さんに憧れて。後輩になるべく勉学に励んだ甲斐あって、その仕事を引き継ぐこともできた。世界的規模になったプロジェクトもあったし、秘書としての仕事は充実していたと思う。

寂しかったのは、猫の世話がなくなったことくらい。20年も生きたから、猫又にでもなるかと思った。


「今まで御苦労様でした。」途中で社長も代替わり。

性別も違うのに前社長と不思議と似た人だ。

「これからどうするんです?」

「 」そう聞かれて困ってしまった。

「猫を、飼おうと思います」

「それなら、いい物件がありますよ。うちの管理物件なんですけど。社員寮にしようと思ってて。管理人、やってもらえないでしょうか」

こうして終の棲家が定まった。


それからも色々あった。社員と一口には言うけれど、フォーマルな場にまでキレイに染め上げた金髪で行こうとするやんちゃな子もいたし、毎日同じ時間に同じ角度で会釈するようなマジメなメガネ君もいた。

飼った猫は結局キジトラ。

「長生きしてね。」猫又になったら面白い。


猫の世話に掃除。賑やかな社員寮。まるであの頃のよう。

「あの頃?」思い出せないけれど、懐かしい。


そうしてその日はやってきた。

掃除をしよう、そう思って立ち上がろうとした時、目眩がした。そのまま倒れ込む。驚いた猫が飛び出していく。

「わあっ、なんだ!?」

「あ、ばあちゃん!しっかりしろ!」

「救急車が先です!」

そんな慌ただしさを尻目に、私は宙を彷徨う。


(こっちへ。)誰。

(思い出して。)社長?

気が付けば、懐かしい社長室にいた。

目の前にはアメジスト。

紫の壁の向こうに、あの人がいる。声は届かない。


かつてのように、表面を撫でる。

伝わって。

待っています。どこに居ようと。どんな時も。

たとえまた、忘れてしまっても。


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