逆襲の強奪
覚醒した俺の身体は、
空間そのものを喰らうかのような吸引力を放っていた。
【完全吸収】──
力も、魔力も、スキルも。
存在するものすべてを奪い取る究極の強奪。
(終わらせる)
静かに、確かに、心の底からそう誓う。
──
使者は、魔力を収束させてきた。
ズズズズズッ……
空間を断ち割る漆黒の刃。
一撃でも食らえば、肉体ごと消し飛ぶ。
だが。
「遅ぇよ」
俺は超加速で飛び出した。
バシュン!!
使者が放った漆黒の刃を、
雷撃を纏った拳で受け止める。
バチィン!!
激しい音と閃光が炸裂する。
だが、止まらない。
俺はそのまま拳を引き、
全身全霊の力を込める。
──
ズガァンッ!!
拳が、使者の結界ごと叩き砕いた。
「──っ!」
使者が後退する。
初めて、明確に"防御を崩した"瞬間。
(ここだ!!)
すかさず飛び込む。
使者が再度魔力を収束させるが──
遅い。
俺は、その胸元へ手を突き出した。
≪完全吸収・発動≫
ズズズズズズズッ!!!!
使者の体内から、
魔力も、スキルも、生命力さえも──
すべて、俺の中に吸い込まれていく。
「……グ、ガ……」
使者が、呻く。
だが、俺は止めない。
──
「これが──」
力を込める。
「てめぇらが作った、"世界"の、報いだ!!」
ズドォン!!
最終的に、使者の肉体は、
霧散するように消滅した。
──
静寂。
辺りに、俺の荒い呼吸だけが響く。
(終わった……)
世界管理機構の使者──撃破。
だが、これで終わりじゃない。
黒幕そのもの、
世界管理機構の本体を叩き潰すために。
(まだ──壊し足りねぇ)
俺は、
新たな戦いを誓い、
静かに拳を握った。




