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続・命を継ぐ者(ラシル)の旅  作者: みのりっち
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崖登り

こちら、古戦場跡の草原を歩く私、ラシルです・・・。

私は、道標に導かれるまま草原を横断します。2(ふたとき)程歩くと今度は、行く手を急流が(さえぎ)り向こう岸には険しい崖が見えます・・・。


(さて、どうしよう・・・)


道標は、川を飛び越え崖上に続いています。突き出た岩伝いに進めば、なんとか川向こうには渡れそうですが・・・。


「私に、この崖を登れ、と言っているのね・・・」


岩伝いに川を渡り向こう岸に辿り着くと、物言わぬ道標に問い掛けます。しかし、答えはなくただ道標の存在感があるだけです。見渡しても周囲は崖が続くばかり、やはりここを上るしかなさそうです。


覚悟を決め崖の手頃な岩に手を掛けます、すると、反対側の岩が呼んでいる気がします。そこにもう片方の手を置くと、今度は膝下の岩の窪みに目が引き寄せられます。


そこに両足を掛け登ると、今度はその少し上の岩の出っ張り目を引き寄せられ片足で乗る、するとさらに頭上の岩に呼ばれ、という具合でどう登ればいいか岩に教えられながら上って行きました・・・。


(かなり登った気がする・・・)


手足が疲れてきました、岩棚にたどり着きしばし岩に張り付いたまま休みます。上を見ると頂上はもう少しです。どのくらい登ったのかしら・・・?


崖下を覗くと愕然(がくぜん)とします。見なければよかったかしら・・・。意を決し、次の岩に足を載せ頭上の岩に手を掛けます。でも何故か急に体が重くなった気がします・・・、


「あれ?」


今度は手に力が入りません。先程迄スイスイ登れていたのに、思う様に力が入らず体を運べません。そのまま、動けず固まってしまいました・・・。あと少しなのにどうして・・・?


見上げれば、崖上から木の根が垂れ下がっています。あそこまで登れば、後はあれを使って上がれるのに・・・。


「お願い! 誰か助けて~!」


誰も助けてくれません。ああ、あの木の根がもっと伸びてくれたら・・・。思わず(つぶや)きうなだれます。すると、頭に何か当たった感じがして私が顔を上げると、木の根がすぐそこまで伸びてきました。


「・・・うそ?」


私の(つぶや)きに応えるように木の根が、生き物のように、くるん、とうねったかと思うとするすると下へ降りてきます・・・。私、イリュージョン?


木の根は、私の目の前で生命力溢れる輝きを放ちます。それに体に巻き付けて掴まると、崖の上まで無事引き上げてくれました。


ありがとう、助かったわ! でも、こんなこと出来るなら最初から言ってよ!



次回、ラシルの戦い、です。

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