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続・命を継ぐ者(ラシル)の旅  作者: みのりっち
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花嫁一行

こちら、トゥルク郊外にある、グラナート大公の別邸です・・・。

「お父様、お母様、ありがとうございます・・・」

シュマさんは、花嫁披露式の翌日、両親に別れの挨拶を済ませ輿に乗り込みます。宣誓と共に花吹雪が舞う中、ゆっくりと花嫁行列が進み始めました。


シュマさんの花嫁姿を一目見ようと、トゥルクの主だった関係者が行列を見送ります。豪華な輿に乗せられたシュマさんを中心に、侍女達や随身と共に花嫁道具が続きます。そして護衛隊が脇を固めます。


花嫁一行、比較的ゆっくりした速度で進みます。花婿が待つパルバク王国の新居まで、10日程かけて着く予定です。


・・・・・・・・・


一方、こちらは私、ラシルです、

教育会議の翌日、バーキルを早々に出立します。人通りの少ない旧街道を、バーキルから北の国境の街、ルグシャを目指して進みます。


ルグシャから北に向かい、分岐点を右に進めば古戦場を大きく回り込む迂回路に出る。そして、道なりにそのまま西へ進めば、バーキルを出発して8~9日目に南北街道にぶち当たり、花嫁行列の先回りが出来る・・・。


元護衛隊長さんから、そう聞いたのですが・・・。分岐点から分かれた道は、ぐねぐねと山道を上がっていきます。果たしてこれを迂回路というのでしょうか? だんだん道幅も狭くなるに合わせてどんどん心細さも増してきます。


「ここは何処なの~?」


今日は、バーキルを出てもう8日目です。今更引き返せません。さらに進むと、ようやく明るい場所が見えてきました。


「あれ? ここって・・・!」


目の前が突然開け、芦原に囲まれた癒しの水場が姿を現します。


・・・・・・・・・


「舞を奉納させていただきます・・・」


私は、癒しの水場に巡り合えた事に感謝しながら、供物と共に舞を奉納しました。この水場は、(しばら)く人の手に触れたことがないようで、驚くほどの力に(あふ)れています。まるで、ぽっかりとその場所だけ切り取られたように空気感が違うのです。


舞を終え水場の上へ上がります。その向こうは、見渡す限りの草原です。恐らくここが古戦場跡なのでしょう。私は水晶玉を取り出し、シュマさんの元へ行く道をお示しください、と祈ります。


しかし、水晶玉は何も映し出しません。諦めて立ち上がり、ふと草原の方を見ます・・・。


するとそこには、まるで語り掛けているような1本の線、生命力溢れる目に見えぬ道標が草原の奥へと続いています。私は、導かれるように道標に沿って歩み始めました。この先にシュマさんがいます!


次回、襲撃、です。

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