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続・命を継ぐ者(ラシル)の旅  作者: みのりっち
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秋新学期

新学期を迎えました。朝の挨拶当番には、ルドラさんが立ちます。わざわざ、挨拶当番をしなくてもいいのでは? と止めたのですが、初めてなので挨拶ぐらいはさせて頂戴、とおっしゃいます・・・。


見知らぬ大人が門の前に立っているだけで十分戸惑うのに、中性的な顔立ちに薄化粧を施し、きらびやかないで立ち。生徒達は門の前で一瞬立ち止まります。


「皆さん、おはようございます! あら、返事がないわね・・・?」

「・・・お、おはようございます・・・」

意を決した生徒達が、そそくさと挨拶をしてルドラさんの横を通り過ぎた途端、猛スピードで駆け抜けていきます。そして、後ろの生徒達がそれに続きます・・・。


「私は、ルドラよ。この訓練校を主宰しているの、覚えておいてね!」

皆が走り去る後ろ姿に、ルドラさん、声を掛けます。ルドラさんに変な噂が立ちませんように・・・。


授業開始前に生徒一同を集め、改めてルドラさんの紹介と、編入生の話、荷車改良案の募集が告げられます。そして、新学期の授業が開始されました。


「ラシル先生! 各職能の先生方を大教室に案内をお願いします」

最初の授業は、各職能の説明会です。各組合から派遣された先生方を生徒達が待つ教室に案内します。その後、総勢10名の先生方が道具や出来あがった商品を手に、仕事内容や世の中へのかかわり方を説明していきます。


「・・・ユミルの農についてお話します。ウルクーク地帯で多く作られる、麦、豆、芋、(きび)は、国内はおろか、近隣諸国にも運ばれ販売されます・・・」


次々に紹介される内容は、私も初めて知るものばかりです。生徒に混ざって話に聞き入ります。話によれば、ユミルはとても豊かな国でした・・・。


・・・・・・・


夕方、私は長らく利用していた宿を出て、引っ越しをします。トゥルクは、地方から人が多く集まるので宿も充実していますが、人の出入りがあるので落ち着きません。奥様に、良いところがあればお願いします、と頼んでいたのがようやく見つかったとのこと。


引っ越し先は、訓練校からそう遠くない場所にある、老夫婦が住んでいる敷地の離れです。周りは畑が広がりのんびりした環境です。部屋には、寝台と机と椅子が備えられ、私にはちょうどいい広さです。宿暮らしだったため大した荷物もなく、荷運びもすぐ済みました。


明日のお休みは、お部屋の飾り付けをしようかしら? そんなことを考えつつ新しい部屋での生活が始まります・・・。


新しい環境で頑張ります・・・。

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