学期末
シュマさんが訓練校を巣立って半月が経ちました。生徒の皆は、試験の真っ最中です。座学で習った所から比較的簡単な出題と、最後に口頭試験を行います。そして、来期以降の職能指導について説明があります。
「ふう・・・」
生徒は皆、ため息をつきながら教室を出てきました。来期は、各々の職能の体験授業が始まり、翌年には、その中から専門の職能に1年従事、最終年度で制作物や独自の新しい発表をしなければなりません。そして、卒業後は、即戦力として働き始めます。
生徒達が解放されると、今度は教師や職員が大忙しです。試験の結果をもとに、一般科目担当の先生も参加して、来期以降の指導方法が話し合われます・・・。
「ふう・・・」
思わずこちらもため息が出ます。来年、再来年と生徒が増えれば、この先どうなるのでしょうか?
「ラシル副主宰、よろしいですか?」
教室を出たところで、リムさんに呼び止められます。
「数日後、学者の方が、遺跡調査のため訓練校へお見えになります・・・」
私に、休みの間は調査に立ち会い無茶をしないか見張っていて欲しい、ということでした。
「リムさんも一緒ですか?」
「いいえ、私は国に戻って仕事があります。代表権のあるラシル副主宰殿にお任せします」
何か私だけ扱いがひどくないですか? と言うと、
「ところで、龍を御する方法はいつ会得されたのですか?」
「おほほほ、何の事でしょう?」
リムさん、そのような方法はない、と以前聞いたはずだとこちらを見ます・・・。
「シュマ殿の最終日、ラシル副主宰が舞ったわけでもないのに、都合よく龍が現れますかな?」
「さあ、龍にも都合があったのでは? とりあえずわかりました、私が遺跡調査に立ち会いますね・・・」
そういうと、ルドラさんに報告しておきます、と言いながらリムさんは去っていきました・・・。
(むむむ、何故・・・)
一人だけ休みを減らされた気がして、納得のいかない私でした・・・。
学者の方は、来週早々に来られ測量などの調査を始めるとのこと。私は、ミサトちゃんとタマキちゃんに、仕事で戻られない旨を伝えます。
「龍巫女先生、元気でね~!」
「皆によろしく~!」
ミサトちゃんとタマキちゃんの声に癒され、いつまでも二人に手を振り続ける私でした・・・。
「ラシル先生、どうしてお休みでも仕事するの?」
「う~ん、仕事に生きることに目覚めたとか・・・」
タマキちゃん、ミサトさちゃん、ちょっと違います、大人の事情なのです・・・。




