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僕の体、乗っ取られた様です。
・・・これは夢だろうか?
僕の体が喋って動いている。
さっきまでそこにあった僕の中身をごっそり置いて。
そして僕はと言えば、
「・・ク、アレク!おい!聞いているのか?」
執事見習いのアレクになっていた。
「・・・お前、誰だ?」
目の前の僕に尋ねてみると素早く横にいた執務長から殴られた。
「アレク!何を言っている!!殿下になんたる不躾な!!!」
「は?」
少し困った様子の僕は「はは、疲れてるの?少し休め」と偉そうに僕に告げた。
混乱仕切った頭でアレクの狭い部屋へ入り寝台の横にある机の前に立つ。
紙とペンを用意して整理しようとすれば先ほどまでなかったアレクの生い立ちが浮かんだ。
遅れて洗脳の様に薄い家族の思い出やら勉学に励む姿がまるで経験してきた様に・・・
「違う違う違う!僕は産まれて今日までリースだ!!この国の王太子だぁぁあ」
側から見ればとんだ虚言癖だが彼は至って真剣に叫んだ。




