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第1部 間奏曲 第7.1項
生活指導教諭、渡辺の述懐
教師としては、学校の方針に従うべきだ。しかし、個人的な感情で言えば、長谷川と小鳥遊を処分するのは躊躇われた。二人とも科や学年を代表する模範生だったからだ。
成績だけでなく、生活態度も申し分ない。教師の側から見ても、信頼して任せられる生徒だった。
だから、橘の談判は正直言ってありがたかった。
学校として、「注意」という名の処分を行いながら、二人の校外活動を、ある程度黙認できるからだ。
おそらく、一部の生徒からの反発もあるだろうが。
もちろん、明らかな校則違反行動があれば重い処分をせざるを得ない。が、彼らなりの節度を期待してもいいのではないだろうか。




