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第2部 間奏曲 第12.8項
「拓海……ごめん。言っちゃったよ」
怒りに任せたわけじゃない。
嘘をついたわけでもない。
でも、
それは、拓海の傷だった。
守りたかったはずのものを、 自分の手で、晒してしまった。
「守るって、難しいね……」
小さく笑ってみせる。
けれど、その声は少しだけ掠れていた。
「気にすんな」
短い返事。 責めるでもなく、慰めるでもなく。
だからこそ。
モモは、もう一度だけ、小さく頭を下げた。
「……ごめん」
拓海の目は、月を見上げていた。
「拓海……ごめん。言っちゃったよ」
怒りに任せたわけじゃない。
嘘をついたわけでもない。
でも、
それは、拓海の傷だった。
守りたかったはずのものを、 自分の手で、晒してしまった。
「守るって、難しいね……」
小さく笑ってみせる。
けれど、その声は少しだけ掠れていた。
「気にすんな」
短い返事。 責めるでもなく、慰めるでもなく。
だからこそ。
モモは、もう一度だけ、小さく頭を下げた。
「……ごめん」
拓海の目は、月を見上げていた。