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残響のプレリュード  作者: erg
第2部

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65/82

第2部 間奏曲 第12.8項

「拓海……ごめん。言っちゃったよ」


 怒りに任せたわけじゃない。

 嘘をついたわけでもない。

 でも、

 それは、拓海の傷だった。

 守りたかったはずのものを、 自分の手で、晒してしまった。


「守るって、難しいね……」


 小さく笑ってみせる。

 けれど、その声は少しだけ掠れていた。


「気にすんな」


 短い返事。 責めるでもなく、慰めるでもなく。

 だからこそ。

 モモは、もう一度だけ、小さく頭を下げた。


「……ごめん」


 拓海の目は、月を見上げていた。

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