表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
残響のプレリュード  作者: erg
第2部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/82

第2部 間奏曲 第5.5項

 STAR DROPを代表するバンドたちのライブに立ち会った観客の拍手と歓声は、ただの反応ではなく、音楽そのものへの祝福だった。


 そして、結果としてデルタのただ一度きりのライブとなったこの夜は、奇跡の夜として伝説になっていく――


 --------------------


 拓海は笑みを浮かべながら、語り始めた。 が、肝心の自分の話になると、うまくすり替える。


「俺が小学校に上がるときさ、誕生日が2か月違いで学年が違うことに気が付いたモモがギャン泣きしてさ」


「なっ!」


「やっと一緒に通えると思ったら、道路一本で学区が違ってて・・・あの時の顔・・・」


 モモは顔を真っ赤にして声をあげる。


「ちょっと!」


「吹奏楽クラブで同じパートになれなくて、絶望して・・・」


 拓海はにやりと笑いながら続ける。

 モモは手で顔を覆い、怒り混じりに声を震わせた。


「どうしてそんなことまで覚えてるのよ!」


 拓海は肩をすくめ、いたずらっぽく笑った。


「だって、全部おもしろかったからな」


 ルナは二人のやり取りを微笑ましそうに眺める。

 拓海の語る昔話は、モモをからかいながらも、優しさが滲んでいた。

 その笑い声が、さっきまでの爆音の余韻を、少しずつ人肌の温度に戻していった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ